フィンエアー、ロシア領空閉鎖で重大な影響を懸念 「アジア便は経済的に持続不可能、競争力もない」

フィンエアー(エアバスA350-900型機)

フィンエアーは、ロシア領空の閉鎖に伴い、経営に重大な影響をもたらすと警告した。業績予想を撤回し、事態の長期化に備える。

ウクライナへのロシア侵攻に伴い、反発した欧州連合(EU)各国が相次いでロシア機の領空通過を禁止。ロシアも同様の対抗措置をとっている。欧州委員会(EC)は、ロシア機のEU加盟国の領空通過を認めない決定を下した。これにより、フィンエアーが強みとする、ヨーロッパとアジア間のネットワークに大きな影響をもたらすことが想定されている。すでに3月6日までの日本、韓国、中国路線の運航を停止すると発表した

トピ・マナー最高経営責任者(CEO)は、「ウクライナの危機はすべてのヨーロッパ人に影響を及ぼしており、私たちは空域を閉鎖するというEUの決定を理解しています。この状況はフィンエアーにかなりの影響を与えるため、私たちは緊急時対応計画を実施しています。ロシア領空を迂回することでアジアへの飛行時間が大幅に長くなり、アジアへの旅客便と貨物便の大半は経済的に持続不可能となり、競争力もありません」とコメントし、政府との対話を進め、解決策を検討するとしている。

一方で、欧州や北米市場への予約は、新型コロナウイルスの感染収束に伴い増加している。ウクライナ危機の長期化に備えた計画を準備し、今後数週間で発表する。今四半期と2022年下半期の業績予想は取り下げる。

詳細はこちら