JAL国内線特典航空券、変更不可に マイル数増加・利便性低下の大幅改悪、マイラーに衝撃【コラム】

“改悪”の問題点

この改悪ともいえる変更の問題点をまとめる。国内線にも関わらず、現行の特典航空券と比較して、柔軟性が大きく低下した点が一番の問題だ。

ANA JAL 羽田

他の国内線他社と比較しても、ANA、エア・ドゥ、ソラシドエア、スターフライヤーなど、特典航空券の制度を実施している各社では、各種条件はありながら、基本的に無手数料で予約の変更をおこなうことができる。必要マイル数は、繁忙期などに対応したシーズン制を取ることが多いが、殆どの場合、差額のマイル数を支払うことで、予約変更ができる。

今回のように一切の予約変更ができなくなるのであれば、取消手数料は安価に設定されるべきで、せめて現在のJALの割引運賃と同じように、取り消す時期によって取消手数料が変化するようにするなど、柔軟に設定されるべきだ。

にもかかわらず、新しい特典航空券の制度では、特典航空券を申し込むと、申し込んだ直後から変更ができず、取り消す場合、半年前でも搭乗当日でも3,100円の手数料がかかる。現在の国内線特典航空券の制度でも手数料は同額であるが、予約変更ができるので、頻繁に特典航空券を利用する筆者でも、一度も払戻手数料を払ったことがない。今の利用の仕方で予約変更不可、変更時にはマイルの払戻手数料を払うようになったとしたら、筆者は大量にマイルを溜め込みながら膨大な手数料を払っているに違いない。

果たして国内線の特典航空券で、予約変更を不可とする必要はあったのだろうか。必要マイル数が便ごとに変化するのであれば、差額を支払って変更できるように制度設計はできなかったのだろうか。必要マイル数が日程・便によって異なるからといって、予約変更ができず、払い戻し手数料はどのタイミングであっても一定の3,100円を収受する制度設計は、高頻度の国内線において到底受け入れられるものではなく、顧客のニーズにあった制度設計を望みたい。

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