エア・カナダ、エア・トランザットの買収撤回 欧州委員会の承認得られず

エア・カナダ(ボーイング787-8型機)

エア・カナダは4月2日、エア・トランザットの買収契約を終了することに、両社が合意したと発表した。

両社は、2019年6月にエア・カナダによる買収に合意。2019年8月、2020年10月に条件を修正していた。買収は欧州委員会(EC)などの規制当局の承認を条件としていたものの、協議の結果、ECが買収を承認しないことが明らかになっていた。顧客や利害関係者、業績への悪影響をもたらすことから、エア・トランザットに1,250万カナダドルの契約解除料を支払い、契約を解除する。

エア・カナダは、「厳しい環境下で、強固な従業員文化を含む、全ての主要な強みと資産を維持・活用することにより、業績の完全な回復のために最適な条件を作り出すことに集中することが不可欠」としている。

カナダ政府は今年2月、エア・トランザットのケベック州の本社とブランドを維持し、雇用を維持することや新路線の開設といった条件付きで承認していた

エア・トランザットは、カナダ・モントリオールを拠点とするレジャー航空会社。日本には就航しておらず、ヨーロッパや中南米など約60都市にネットワークを広げている。

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