エア・カナダによるエア・トランザットの買収、政府が承認

エア・カナダ(ボーイング787-8型機)

カナダ政府は2月11日、エア・カナダによるエア・トランザットの買収を承認した。

サービスのレベルや、社会的・経済的影響、財務健全性、競争環境などの幅広い要素を考慮した結果、買収が公共の利益にかなうものであると判断した。カナダ運輸省は、2019年11月から2020年1月まで評議員による公開評議が行われ、5月に評価を完了していた。

エア・トランザットは、資金調達で重大な課題に直面しているほか、ヨーロッパへのレジャー旅行で多くの選択肢を求めるカナダ人、カナダ国内の産業にとって最善に決断になったとしている。

エア・トランザットのケベック州の本社とブランドを維持し、新会社で1,500人の従業員を雇用すること、5年以内に新たな目的地への路線を開設することなどの条件もつけられている。

両社は2019年6月、エア・カナダが約5億2,000万カナダドルで、エア・トランザットを買収すると発表していた。当初の計画では、2020年の初めにも買収が完了される見通しだった。

買収完了には、欧州委員会による承認が必要となる。最後の追加情報の提出を欧州委員会から要求されており、2021年前半にも最終決定がなされるとしている。

エア・トランザットは、カナダ・モントリオールを拠点とするレジャー航空会社。日本には就航しておらず、ヨーロッパや中南米など約60都市にネットワークを広げている。