京急、「だるま」の800形を退役へ さよなら列車を6月運行

京浜急行電鉄(京急)は、「だるま」の愛称で親しまれた800形を6月中旬をもって引退させると発表した。

1978年にデビューした800形は、1986年までに132両が製造され、京急初の右手ワンハンドルマスコンやFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を多用した室内など、以後の鉄道車両に多大な影響を与えた。また、界磁チョッパ制御、電力回生ブレーキなど省エネルギー車両の先駆けとなり、1979年に鉄道友の会が制定する「ローレル賞」を京急で初めて受賞。近年の最新車両にない1灯式前照灯や片開き扉などの特徴があり、現在は主に京急本線の普通電車として運行されている。

引退に伴い、「さよなら800形記念乗車券」を4月6日から京急蒲田駅で販売する。限定5,000セットで、価格は税込2,000円。購入者から抽選で50組100名を、6月16日に運行する特別貸切列車「ありがとう800形」に招待する。運行当日は、車内や京急久里浜工場において、鉄道芸人らとともに撮影会等のイベントを実施する。