フィリピン航空、ワンワールドに加盟【#IATAAGM】
国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務総長は、ブラジル・リオデジャネイロで開催中の第82回年次総会(AGM)で演説した。
ウォルシュ氏は演説の中で、中東紛争によるジェット燃料価格の70%高騰を最大の課題として挙げ、2026年の純利益は前年の450億ドルから230億ドルへ半減する見込みを示した。航空機の受注残は18,000機超に達し、平均機齢は過去最高の15.2年となっており、サプライチェーンの失敗が2025年に少なくとも110億米ドルのコストを航空会社に強いたとして機体メーカーやエンジンメーカーを強く批判した。
ブラジルへの航空券に26.5%の付加価値税(VAT)の適用を検討する、同国政府の方針については、国際線平均運賃740米ドルに195米ドルが上乗せされ、最大360万人の国際旅行が失われるとして強く反対した。EU261の旅客権利規制については、年間80億ユーロのコスト負担を航空会社に強いながら定時性改善に寄与しておらず「悪規制の典型例」と断じ、廃止して再設計することが望ましいと主張した。
ホーチミンやシドニーの新空港の開港、シンガポールのターミナル5の建設といった、需要に対応できる長期的な戦略的ビジョンを歓迎した上で、マニラの法外なロイヤリティ、リスボンの劣悪なコンセッション、リマの不適切な乗り継ぎ料金、メキシコシティの場当たり的な改修工事には苦言を呈した。
ロンドン・ヒースロー空港の第3滑走路計画については、空港側の経営陣が実質的な競争導入を「レッドライン」と明言したことを引用し、現行の弱い経済規制モデルからの脱却と実効的な規制の必要性を訴えた。「まさに尽きることのない恩恵をもたらしてくれる空港」と期待を示した一方、「ヒースロー空港の株主と経営陣の唯一の動機は、自らの利益追求」として憂慮した。
持続可能な航空燃料(SAF)については、2026年の生産量240万トンが全需要の0.8%にとどまる中、欧州のSAFマンデートが供給を増やさずにコストだけを押し上げている矛盾を指摘。CORSIA(国際航空カーボンオフセット削減スキーム)についても、必要な1億7,000万〜2億3,600万のEEUに対し現時点で確保できているのは3,800万にとどまるとして、2050年ネットゼロ目標の達成に向けた軌道修正の緊急性を訴えた。
ウォルシュ事務総長は、数週間後に事務総長を退任し、インディゴの最高経営責任者(CEO)に就任することに触れ、「紛争と分断の力が世界を日々危険な場所にしているように見える一方、航空は人々を結びつけることで世界をより良い場所にしている。私たちは希望を与え、自由を可能にする。それが、より安全で、より効率的で、より持続可能な飛行を実現するための私たちの共同の努力の原動力となっている。あなたと同じように、私も素晴らしい業界の一員であることを光栄に思っている」と最後の演説を締めた。