奈良県、五條市での2,000m級滑走路建設計画を見直し

奈良県 防災拠点

奈良県は、五條市での2,000メートル級滑走路の整備計画を見直すことを決めた。

防災目的での整備内容を多角的に再検討するとしており、検討経費や購入した土地の維持管理経費のみを令和5年度予算として執行する。今年度予算は約25億円減額となる。

奈良県では、2011年の紀伊半島大水害での経験や、今後発生が予想される南海トラフ地震などの大規模災害に備えるため、既存の広域防災拠点では不十分であるとして、大規模広域防災拠点の整備を検討していた。

計画では、紀伊半島の中心に位置し、津波被害の心配がなく、京奈和自動車道や救急医療を担う医療施設の立地がある五條市に拠点を整備するとしていた。大量かつ迅速な人員・物資の輸送を実現するため、最新の大型輸送機や多数のヘリコプターが離発着できる2,000メートル級滑走路や、1万人規模のベースキャンプなど高次機能を設けるとし、ボーイング767型機など中型機や、C-2輸送機の離発着を想定していた。