エールフランスKLM、新株予約権無償割当で資金調達 借入金返済に充当

エールフランスKLMは、既存株主に対し、22億5,600万ユーロ相当の新株予約権無償割当(ライツイシュー)を実施すると発表した。

2021年の増資に続く、資本増強となる。2021年4月に発行した超劣後債の返済に約17億ユーロを充当する。3月末時点で108億ユーロの手元資金を確保しているものの、資金調達によって政府による援助の返済を進める。

引受価格は1株あたり1.17ユーロ、既存株式1株につき3株を割り当てる。新株予約権の理論的価値は2.345ユーロになる。申込期間は5月27日から6月7日まで。

28.6%を出資する筆頭株主のフランス政府やオランダ政府も、ライツイシューに参加する。これにより株式の保有比率は維持する。オランダ政府は議会の承認を参加の条件とする。海運会社のCMA CGMも4億ユーロを上限として、株式保有比率が9%を超過しない形で応じ、貨物事業の独占的戦略パートナーとなる。中国東方航空やデルタ航空も参加し、CMA CGMに新株予約権を売却した資金を利用して新株を引き受ける。