フロンティア・グループ・ホールディングスとスピリット航空、経営統合

フロンティア航空(エアバスA321XLR)

フロンティア航空を傘下に置くフロンティア・グループ・ホールディングスとスピリット航空は、経営統合すると発表した。

両社は超格安航空会社(ULCC)と呼ばれる航空会社で、合わせて350機以上を保有している。アメリカやラテンアメリカ、カリブ海の19か国145都市へ路線網を展開し、1日1,000便以上を運航しているる。合併後はアメリカ国内の中小都市へのサービスも拡大するほか、イノベーションや成長への投資によって、主要航空会社との競争力を強化する。

スピリット航空の株式を、フロンティア・グループ・ホールディングスの1.9126株と2.13米ドルと交換し、吸収合併する。2月4日の終値に対し、19%のプレミアムを上乗せした。スピリット航空の評価額は66億米ドルだった。取引完了時には、既存のフロンティア・グループ・ホールディングスの株主は約51.5%、スピリット航空の株主は約48.5%の株式を保有することになる。

新会社の取締役は12名で、フロンティア・グループ・ホールディングスから7名、スピリット航空が5名を指名する。フロンティア・グループ・ホールディングスのウィリアム・フランケ氏が新たな取締役会会長となる。

両社の年間売上は約53億米ドル(2021年実績)で、統合が完了すると年間5億米ドル相当のシナジー効果を見込んでいる。2021年末時点で約24億2,000万米ドルの現金を保有しており、財務力も強化されるとしている。