JALエンジニアリング格納庫で放射性物質含む部品破損 被ばく影響なし

日本航空(JAL)は、JALエンジニアリング成田地区事業所で、7月2日午前11時頃、航空機補助動力装置の内部部品の整備作業中に、放射性同位元素を含む部品の一部が破損していたことがわかったと明らかにした。

成田空港内の成田地区事業所装備ビルの作業室内で、作業者1名が航空機補助動力装置の点火装置を整備し、整備マニュアルに基づき、組み立て作業後、点火装置の機能試験を実施したところ不作動となった。内部を再度確認したところ、放射性物質である約108キロベクレルのクリプトン85が充填された円柱状のガラス容器の蓋が外れていたという。クリプトン85は不活性の気体で、放出される放射線は透過性、エネルギーの低いベータ線であることから、被ばくの影響はほとんどないという。

破損の確認後、室内の換気を行うとともに、放射線量の測定を実施した結果、人体に影響のない値であることを確認し、関係省庁に報告した。原子力規制委員会は「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する施行規則」第28条の3に基づく事故報告事象に該当するとした。

整備作業前に蓋は閉まっていたことを確認していることから、蓋がはずれた原因を製造メーカーとともに調査する。

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