ボーイング737 MAX向け製品 島津製作所が順次納入へ

島津製作所,APU エア・インレット・ドア・アクチュエーター

納入を開始した製品と同タイプのAPU エア・インレット・ドア・アクチュエーター 資料提供:島津製作所

 島津製作所は11月11日、ボーイング777と737 MAXに搭載される構成品について、受注していた3品目の納入を順次開始すると発表しました。

 ボーイングに納入する製品は777と737 MAX向けの「APU Air Inlet Door Actuator(APU エア・インレット・ドア・アクチュエーター)」と、737 MAX向けの「Ground Spoiler Control Module(グランド・スポイラー・コントロール・モジュール)」、計3品目。

 APU エア・インレット・ドア・アクチュエーターは、APU(補助動力装置)のガスタービンエンジンの駆動に必要となる新鮮な空気を機体内部へと取り入れるためのドアを開閉させる電動モータ駆動装置。島図製作所はこれまで、ボーイング747・747-8・757・767・787向けに同製品の製造を担当してきた実績があります。

 グランド・スポイラー・コントロール・モジュールは、着陸時に接地した機体の速度を速やかに低減させ、着陸距離を縮めるグランド・スポイラーシステムに組み込まれた油圧アクチュエータへの油圧供給を行うバルブ。

 島津製作所が同製品を生産するのは今回が初めてであり、グランド・スポイラーシステムに組み込まれる機器や部品をボーイング向けに供給するのも初となります。

737 MAX 8

ボーイングが開発を進める737 MAX 8初号機 資料提供:Boeing

 ボーイング737 MAXの初フライトは2016年初頭。737 MAXのローンチカスタマーはサウスウエスト航空(SWA)で、同社への初号機デリバリーは2017年第3四半期を予定しています。ボーイングはこれまでに、航空会社など世界59社から計2,898機の737 MAXファミリー機を受注しています。

 島津製作所は民間航空機向けの分野において、ボーイング737用製品の生産を1976年から開始し、その後もボーイング機向けのギアボックスや空気系統チェックバルブ、電気機械式アクチュエータを始め、ドア、脚、翼用関連機器などの品目を受注しています。2013年以降は、737・747・767型機の飛行制御システムの構成品である水平尾翼昇降舵フィールアクチュエータの製造も担当しています。