外務省、カンボジア・タイ両国の国境地域の危険レベルを引き下げ 停戦から半年で

外務省 海外安全ホームページ

外務省は、カンボジアとタイの国境付近の一部地域について、危険レベルを引き下げた。

両国とも、国境から30キロ以上50キロ以内の地域について、レベル3(渡航中止勧告)からレベル2(不要不急の渡航自粛)に引き下げた。国境から30キロ以内の地域は、両国とも引き続きレベル3を継続する。

2025年7月以降、カンボジア・タイ国境付近において、両国軍の間で銃撃、砲撃や空爆を伴う軍事衝突が発生していた。7月28日に一度停戦合意が成立し、10月26日には停戦合意の履行に向けた共同宣言が署名されたものの、12月に再び軍事衝突が発生。タイ軍機による空爆が国境から50キロを超える地域でも複数回行われ、なかには国境から80キロ近い地域での攻撃例も報告された。カンボジア側の避難民は一時60万人を超えたが、12月27日にカンボジアとタイの国防大臣が同日正午からの停戦に合意し、6月6日時点で約29,000人まで減少している。

12月の停戦以降、緊張状態は継続しているものの、約6か月にわたって大規模な軍事衝突は発生しておらず、一時期に比べて安定した状況にあることから、両国とも国境から30キロ以上50キロ以内の地域を引き下げた。ただし、両国国境地帯での重火器の撤収は進んでおらず、偶発的な衝突が発生する可能性が排除できないとして、30キロ以内の地域についてはレベル3の渡航中止勧告を継続する。

カンボジア側で対象となるのは、プレアビヒア州、ウドーミエンチェイ州、バンテアイミエンチェイ州、ポーサット州、バッタンバン州、コッコン州の国境地帯で、タイ側で対象となるのは、シーサケート県、スリン県、ブリラム県、ウボンラチャタニ県、サケーオ県、チャンタブリ県、トラート県となる。国境から離れていても、軍関連施設は高い警戒態勢が取られており、現地当局の情報統制により撮影行為を理由として拘束される可能性もあるため、軍事活動や軍関連施設、兵器等を撮影しないよう慎重な行動を心がけるよう呼びかけている。

タイのその他の地域については、タイ南部のマレーシアとの国境付近で分離独立を標榜するイスラム武装勢力による襲撃・爆発事件が頻発しているとして、ナラティワート県、ヤラー県、パッタニー県、ソンクラー県の一部(ジャナ郡、テーパー郡、サバヨーイ郡)はレベル3が、ソンクラー県のその他の地域はレベル2が継続される。カンボジアのその他の全土はレベル1(十分注意)が継続される。

外務省は、両国とも好条件の仕事があるとして勧誘された外国人が、監禁状態下で電話詐欺などの不法行為に強制的に従事させられる事案が発生しているとして、就労目的での渡航に際しては就労先の情報を十分に確認するよう呼びかけている。