カリフォルニア観光局、日本人誘致へJATA・HISと連携 新たな航空路線も検討へ

カリフォルニア観光局(VCA)は3月15日、日本旅行業協会(JATA)、エイチ・アイ・エス(HIS)と観光プロモーションに関する基本合意書をそれぞれ締結した。

JATAとの覚書では、旅行会社やミーティングプランナーの育成、観光プロモーション、商品開発などで協力し、今後2年間で観光客数と消費額の回復をめざすことに合意した。また、HISとは研修や視察ツアーなどのプロモーションや商品開発に関して提携。関東地方のHIS店舗104軒では店頭プロモーションを実施する。

▲都内で開いた会見で挨拶するカリフォルニア観光業代表団のメンバー

連携開始に合わせ、同州のエレニ・コウラナキス副知事や州内各地区の観光局のCEOなど約100名に及ぶカリフォルニア観光業代表団が来日し、都内で会見を開いた。

VCAの発表によると、コロナ禍前の2019年にカリフォルニア州を訪れた日本人は約55万5,000人、消費額は約14億円。2023年の訪問者数は2019年比で57%、消費額は同62%まで回復を見込む。さらに2025年には、訪問者数101%、消費額113%(同)と、コロナ禍前を上回る水準を目指す。同局グローバル・マーケティング担当アソシエイト・バイス・プレジデントのレオナ・リード氏は「ウェブやSNSで観光資源や安全性などの情報発信を続け、ツアー商品も拡充する」と回復を後押しする施策を着実に重ねていく考えだ。

航空路線も順次再開している。2022年12月の日本〜カリフォルニア州各都市間の直行便は2019年同月比で97%、供給座席数は同93%まで回復。2022年12月には、ZIPAIR Tokyoが世界初の格安航空会社(LCC)による太平洋横断路線となる東京/成田〜サンノゼ線を開設した。

同路線についてリード氏は、「サンノゼはサンフランシスコやロサンゼルスと同様に主要なゲートシティだ。最先端テクノロジー都市の印象が強いが、アート、カルチャー、フードなど、魅力的なものが多くある。州内の他都市へのアクセスもよく利便性が高い」と現地を紹介し、就航を歓迎している。さらに同局のキャロリン・ベテータ局長は、「アメリカン航空やユナイテッド航空など各航空会社と協力し、新路線も検討していきたい」と話した。