山手線、営業列車で自動運転の実証試験 2028年にも実用化へ

山手線 E235系

JR東日本は、山手線の営業列車で自動運転に向けた実証運転を10月頃から実施する。

山手線全線(34.5キロ)でE235系2編成を使用し、一般の乗客がいる営業列車で、自動運転に必要な加速・惰行・減速などの機能や、乗り心地、省エネ性能などを確認する。実証運転中は通常の列車と同様に運転士が乗務し、必要な機器操作などを行うという。試験期間は2か月程度。

山手線の自動運転に向けた試験は、2018年度から終電後の時間帯に行っており、今年2月には前後に営業列車が運航している環境で運転機能や性能などの確認を行った。今後、2023年春頃から自動列車運転装置(ATO)に対応した車両改造などの準備を行い、2028年頃までにATOの導入を目指すとしている。

また、山手線では2020年度から、加速・減速時間を減らして惰性走行の時間を長くする省エネ運転の研究に取り組んでいる。自動運転を目指した開発でもその知見を活用し、2月に実施した自動運転試験では、約12%の運転エネルギー削減効果があることが分かったという。

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