エアバス、A220-300を羽田空港で公開 エア・バルティック塗装

エアバスは、アジア太平洋ツアーの一環で羽田空港に寄港しているエアバスA220-300型機(機体記号:YL-ABH)を公開した。

エア・バルティック塗装の機体で、ラトビアのリガからデリー、デンパサール経由でシドニーへ向かい、シンガポール、ハノイで機内見学やデモフライトを実施し、羽田には5月8日夜に到着していた。

エアバスA320ファミリーとリージョナル機の中間を埋めるカテゴリーのエアバスA220型機は、小型の「-100型機」と大型の「-300型機」の2機種から構成されている。航続距離は最大6,389キロで、東京からはバンコクやシンガポール、デンパサールなどが含まれる。今回のツアーでも、ハノイからは中国上空を通過し、無寄港で羽田まで飛行した。

プラット・アンド・ホイットニー製のPW1500Gエンジンを2基搭載し、旧世代機を比較して座席あたりの燃費や二酸化炭素排出量を25%、騒音を50%削減できるなど、環境に優しいのも特徴。短い滑走路での運用も可能で、国内では利尻や屋久島、丘珠での離着陸もできる。空域制限によって急角度での進入が必要となるロンドンのシティ空港にも、スイス・インターナショナル・エアラインズが乗り入れている。

客室は2クラス制の場合、「-100型機」が116席、「-300型機」が141席を配置できる。モノクラスでは最大で「-100型機」では145席、「-300型機」では160席を配置できる。ボーイング737型機の置き換えや、三菱リージョナルジェット(旧MRJ)からの切り替えを狙う。

製造拠点は、カナダのミラベルとアメリカのモービルの2か所。2022年初頭には月産6機であったものの、好調な受注を背景に14機にまで引き上げる。受注数は740機で、引き渡し待ちは536機と好調。顧客は大手航空会社と格安航空会社(LCC)、リース会社がそれぞれ約3分の1を占めている。

エア・バルティックは、ボーイング737型機とデ・ハビランド・カナダDash 8-400(ボンバルディアQ400型機)から、エアバスA220型機への機材の置き換えを完了している。プロペラ機からの大型化しても、機材統一のメリットが上回ったという。