EU各国、アメリカからの旅行客受け入れへ ワクチン接種済みなど条件、NYT報道

欧州連合(EU)

ニューヨーク・タイムズは4月25日、ワクチンを接種済みのアメリカからの旅行者の入国を、欧州連合(EU)加盟国が今夏にも許可する見通しを、欧州委員会(EC)のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長の発言として伝えた

アメリカでは、ワクチンの接種が進み、6月にも集団免疫の獲得が見込まれている。接種されたワクチンが、欧州医薬品庁の承認を得ている、モデルナ、ファイザーとバイオンテック、ジョンソン&ジョンソン製ものであることから、ワクチン証明書の提示によって、無条件で受け入れが行われる見通し。

すでに一部のEU加盟国では、アメリカからの入国を許可している。ギリシャでは、ワクチンの接種と新型コロナウイルスが陰性であることを条件に、入国を認める。一方で、アメリカ国務省は渡航情報を改訂し、全世界の8割以上を「渡航中止」を勧告している。

ユナイテッド航空は、需要が増加しているクロアチア、ギリシャ、アイスランドへの路線を開設することをすでに発表している。3月のこれらの国へのフライトの検索数は61%増加していた。

国際航空運送協会(IATA)のウィリー・ウォルシュ事務局長も、「人々に希望を与えるもの」として、デジタル健康証明書「IATAトラベルパス」などの準備を急ぐ考えを示した。一方で、ワクチンを接種できない人の旅行の自由を排除するものではなく、新型コロナウイルスの検査結果が陰性であれば旅行が容易になるとして、迅速抗原検査の普及を、EU各国政府に促している。