モスクワ発のJAL臨時便、台湾人96人が搭乗し帰国 菅官房長官「連携協力のいい例」

5月25日にモスクワを出発した、日本航空(JAL)の臨時便に、現地に滞在していた台湾人96人が搭乗し、日本経由で台湾に帰国した。

モスクワにある在外機関の台北モスクワ経済・文化調整委員会駐在員事務所は、5月12日付けで在留台湾人向けに案内を開始。モスクワから台北への片道航空券を1240.43ユーロで販売した。乗客は主に台湾人の留学生だった。

JL48便は、モスクワのシェレメチェボ国際空港を5月25日午後8時17分に出発し、成田国際空港には翌26日の午前11時22分に到着した。台湾へ帰国する人はJL809便に乗り継ぎ、同日午後1時58分に出発。台北の桃園国際空港には同日午後4時39分に到着した。

菅義偉官房長官は5月26日に開いた定例会見で、「JALの臨時便は在留邦人のロシアからの帰国を目的として運航されたもの。台湾側より同社に対して、現地の台湾の方も同便に追加的に搭乗できないかという打診があり、これを受けて実現したもの。成田空港での台湾の方の乗り継ぎが円滑にできるよう、関係機関が必要な支援を行っている。新型コロナウイルスの対策に各国・地域で協力して取り組む状況の中で、今回の日本、ロシア、台湾の連携協力のいい例になった。」と評価した。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表も、「特にJALに感謝しています。」と、Facebook上に投稿した。

JALは、5月11日と13日にもモスクワ発東京/羽田行きの臨時便を運航している。5月25日発は機材繰りの理由から、東京/成田行きに変更していた。