JALエンジニアリング、整備で使う材料でフェイスシールド製作 JAL社員が利用

日本航空(JAL)は、子会社のJALエンジニアリングが製作したフェイスシールドを、4月17日午前、報道陣に公開した。

機体整備の際に使う材料のみを活用し、骨組みはチタニウム合金、顔面や前頭部部分にはアクリル板を組み合わせ、頭の大きさに応じてマジックテープで固定できるようにした。高価なチタニウムは端材を活用したほか、利用者がけがをしないよう、端面の加工にも気を配った。機械のプログラムを組んで自動で穴あけ加工ができるようにしたり、アクリルを手で一つずつ曲げて固定するなど、手間がかかったという。

JALエンジニアリングの羽田航空機整備センター機体点検整備部構造塗装技術室構造技術課の津郷裕之課長によると、製作には4日前から着手。3日前に試作品を作り、2日前に15個を2人で完成させたといい、「骨組みや曲げたり、アクリルをまげたまま組み上げるところが大変だった」としながらも、整備技術が活かされたと胸を張った。

製作したフェイスシールドは、乗客に対応する社員が必要に応じて装着し、飛沫による新型コロナウイルスへの感染を防ぐ。利用者などからのフィードバックをもとに、今後も製作を考えていく(津郷課長)という。

国土交通省は4月17日から5月6日まで、羽田空港でサーモグラフィーによる体温確認を実施する。体温が37.5度以上の人には、関係省庁が作成したチラシを配布し、利用の自粛を要請する。