“TOKYO 2020号” 東京2020オリンピック聖火特別輸送機のデザインを発表

東京2020組織委員会は10月25日、都内で聖火特別輸送機「TOKYO 2020号」のデザインを発表した。2020年3月12日にギリシャの古代オリンピア市で採火される聖火はギリシャ国内を聖火リレー後、3月19日にアテネのパナシナイコスタジアムで引継式を実施。その後、聖火特別輸送機“TOKYO 2020号”にて運ばれ3月20日に宮城県の航空自衛隊松島基地へ到着する。

到着地として松島基地が選ばれたのは、東京2020大会を通して震災復興を支援したいという思いがあり、その中で民間空港と比べて離発着が少なく、時間に幅を持たせられる飛行場として自衛隊の基地が適当だったからだという。

当日、松島基地では宮城県の石巻市と東松島市、女川町の小学生らが出迎えて聖火到着式を開催する予定で、オリンピックの金メダリスト、野村忠宏さんと吉田沙保里さんが聖火を格納したランタンを持って降機し、ステージ上で聖火皿への点灯を行う。

希望の道を表現 JALとANAのロゴ並ぶ

聖火特別輸送機のボーイング787-8型機に施されるデザインは、東京2020オリンピック聖火リレーのコンセプト「Hope Lights Our Way/希望の道を、つなごう。」を反映。機体前部に置かれたオリンピック聖火ランナーピクトグラムから始まる聖火の炎は、聖火リレーによる1本の希望の道を機体全体で表現しており、黄土色の大地に乗せて、垂直尾翼に記された東京2020オリンピック聖火リレーエンブレムへと繋がっている。

また特別輸送機に付けられた「TOKYO 2020 号」の“号”は“Go!”と同じ発音で、 “TOKYO 2020 Go!”という二つの意味を持ち、聖なる火を大会へ届ける使命感と、大会への高まる期待が込められているという。さらに機体前方には東京2020のオフィシャルパートナーであるJALとANAのロゴが描かれている。

輸送機を除幕式で披露

発表会に登壇した、東京2020聖火リレー公式アンバサダーのサンドイッチマンは、聖火が最初に到着するのが2人の出身地である宮城県であることを聞かれ、「ハチャメチャ嬉しい」とコメント。

続いて、全日本空輸(ANA)の平子裕志代表取締役社長と日本航空(JAL)の赤坂祐二代表取締役社長により輸送機模型の除幕式が行われた。JALの赤坂社長は、「ANAとしっかりと協力しながら、東京2020大会を大いに盛り上げられるよう頑張りたい」と挨拶。ANAの平子社長は、「東京オリンピックのエンブレムを挟んで両社のマークが横並びになっているのは新鮮。オールジャパンの体制で大切な聖火をお運びします」と約束した。

アテネ大会はとても思い出深い試合だったという、オリンピック金メダリストの野村忠宏さんと吉田沙保里さん。二人ともそのアテネから聖火を輸送する大役を拝命して大変光栄との感想を述べた。