京王観光、利用者からの取消申出はキャンセル料徴収せず JR不正乗車問題で

京王観光が大阪地区の支店で、JRの団体乗車券の発券・使用の際に実際より少ない人数の乗車券を購入して不正乗車し、差額を売上として計上していた問題で、無料で指定席券を発券できる「指のみ券」と呼ばれるきっぷを発券する手法だったことが、週刊文春などの報道で新たにわかった。

「指のみ券」は、企画乗車券や指定席回数券利用時などに発券するもの。金額欄は米印となっており、通常は企画乗車券や指定席回数券などとともに利用することで効力を有する。

京王観光は1月17日に新たに声明を発表し、「報道の内容は未確定の点もあり、事実関係については引き続き、調査・検証を進め、今後の調査・検証結果の確定をもって、関係JR各社様への損害賠償や社内処分を厳正に行う予定」とした。記事内では利用者からのキャンセルの申し出時に規定のキャンセル料を徴収しているとしていたが、「現在はそのような対応はいたしておりません」とし、謝罪した。

親会社の京王電鉄も、「京王観光の内部統制が不十分であったことを重く受け止め、再発防止策を徹底させます。グループ全体におきましても内部統制を一層強化し、信頼回復に努めてまいる所存でございます」とのコメントを発表している。