2019年「日本香港観光年」に 香港~地方地域間の航空路線拡大へ

観光庁と日本政府観光局、香港政府観光局は、9月21日に東京ビッグサイトで行われた「ツーリズムEXPOジャパン2018」において、「2019日本香港観光年」の設定を発表した。2019年1月1日から12月31日まで、日本の地方地域と香港との交流拡大にフォーカスを当て、日本の地方と香港との間の航空路線の維持・拡大を大きな柱として各種事業を展開する。

日本と香港間の相互交流人口は2017年に初めて300万人を突破し、過去最高の346万人を記録した。また、2019年は、2008年の観光庁発足後初めて実施された2地域間の観光共同活動である「2009日本香港観光交流年」から10年目となる。発表セレモニーにおいて観光庁の田端浩長官は「これらを背景に観光年を設定した」と説明。さらに、「香港の方にとって、日本は2017年の海外旅行先の第1位。人気の旅行先であり、かつリピーター率が非常に高く、ゴールデンルートのみならず地方の認知度も向上している」と述べ、「更なるリピーターの確保および訪日回数の上積みを図るための施策を進めていくことが重要」と語った。

香港においては、深センや広州とを結ぶ「広深港高速鉄道」が9月23日に全線開通。今後は珠海やマカオと繋がる「港珠澳大橋」の開通も控えている。香港政府観光局のピーター・ラム会長は、「中国本土の主要都市が一層近くなり、歴史的・文化的な魅力を楽しむことができるようになる」と日本の観光客に向けて広東・香港・マカオ大湾区の玄関口としての香港をアピールした。

また、セレモニーでは「2019日本香港観光年」のロゴマークが発表された。両地域の象徴である「桜」と「バウヒニア」を組み合わせ、オーソドックスの中に先進性を感じさせるフォントが使われている。ロゴマークは旅行会社や航空会社などで活用し、観光年の認知拡大を図る。