エクスペディア「IT・モバイルテクノロジー新戦略」記者発表会 全文書き起こし(前編)

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エクスペディアは、「IT・モバイルテクノロジー新戦略」の記者発表会を、11月13日、都内で開催した。

アジア地域CEOのキャスリーン・タン氏、アジア地域最高事業責任者のビクナム・マルヒ氏、北アジアマーケティングディレクターの木村奈津子氏が登壇し、エクスペディアのサービスについてのプレゼンを行った。

Traicyでは、登壇した3名のプレゼンを全文書き起こし、前中後編の3回シリーズでお送りする。第1回目は、キャスリーン・タン氏のプレゼンをお伝えする。

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こんにちは、本日はお越しいただきありがとうございる。日本を含め、アジアにおいて、オンライン旅行会社は非常に大きく伸びております。オンライン旅行市場について、多くのご質問を日本のメディアから頂戴しております。ですから、皆様がご興味を持たれているオンライン旅行業界の市場がどのように変化しているのか、これに対応するため、エクスペディアがやってきた軌跡についてもお話申し上げたいと思う。 また、我々のチームも含めて、エクスペディアのITがどうアップデートされているかそういった状況も共有させていただきたいと考えております。

みなさん、エクスペディアとお聞きになりますと、オンライン旅行会社であるとお考えだと思う。実は、エクスペディアというのは旅行会社だけではなく、IT分野でも非常に強みを持っていることを皆さんご存知ではないかなと思う。今、世界中の7都市で4000名のエンジニアを雇用して、テクノロジーと旅行業界の融合を図っている。現在、アジアにおいてはインドが非常に大きな伸びを示しているんですけれども、中国、シンガポールに小さいチームを持っております。

Googleは世界を支配しようとしている。Facebookはコミュニケーションの方法を変えようとしている。我々、エクスペディアの立場としましては、グローバルな世界の旅行業界をテクノロジーで変革することを目指している。アジアにおいて、このオンライン旅行業界はテクノロジーによって変革がもたらされております。オンライン旅行業界には、ある傾向が見られていますので、それについても皆さんと共有させていただきたいと思う。

モバイルが今後、オンラインを変えていくという意識があるかと思う。インターネット、モバイルの世界で育っている若者は、インターネットでサーチをし、そこで買い物をします。ですから、エクスペディアはテクノロジーの旅行会社ですので、非常にデータを重視している。どんなテクノロジーの業界においても、お客様は神様となる。我々エクスペディアがテクノロジーを活用して、お客様を理解したいと考えております。それによって、オンラインの旅行業界を導いていくことができるわけとなる。

皆さまが予約をする際にどういった行動を取られるのか、どこに行かれ、どういったホテルに泊まれるのか、割引というものも個別にご提供することができる。これこそが個別化、パーソナライゼーションであります。

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またもう一つは、カスタマイゼーション、カスタマイズであります。テクノロジーを用いて、皆さんの旅行をカスタマイズすることができる。そのフライト、ホテル、リゾート地に泊まりたいという個別のご希望に沿うことが出来る、カスタマイズができるということとなる。

過去9年間この業界におりまして感じているのは、アジアの若い人たちは、アジアの中で旅行することが多いように思う。そして、アジア人はシェア、会話することを非常に好みます。旅行の際にもモバイルを使い、ソーシャルメディアでその内容を共有するわけとなる。ソーシャルメディアで若い皆さんが旅行体験を共有し、旅行にもそれを用いるわけとなる。私はあちこち旅行しますが、アシスタントがこちら(スマートフォン)であります。日本のチームを、どこか美味しい素敵なレストランに連れて行きたいという時には、Facebookの友人に聞いて、情報を集めます。

皆さんが旅行されるときは非常にスマート、賢くなさいますね。もちろん検索をし、サーフもし、買い求める。エクスペディアのアプリでもそれができるわけとなる。シンガポールの会議に行かなければいけない、アプリを使ってどのホテルに着けばいいのか、情報を常に手元に持って探すことが出来るというわけとなる。ですから、最初のトレンドはアジアの旅行業界が大きくなりつつということ。

2つ目はデジタル、オンラインが1つのデバイスに留まっていないということとなる。例えば朝はモバイルで買い物をしようかと見て、昼にオフィスでデスクトップを見て、夜にリラックスしている際はタブレットを見る。そういった多様化がひとつのトレンドであると考えている。

いま、エクスペディアはモバイルに非常にフォーカスをしておりまして、そのデバイスに合ったものをご提供できるという形になっている。ですから、この我々のテクノロジーによっていろんなモバイルに多様化出来るということから、タブレット、デスクトップ、将来的にはウェアブルでも同じものが見ていけるという展開になっていきます。

いま、エクスペディアはテクノロジーの企業と申しましたが、それ故に600億円の投資を行っております。我々エクスペディアはモバイルの企業を買いまして、その中にエンジニアも含まれております。

もう一つ、トレンドとしてアジアの中で見られるのは、LCC(格安航空券)の台頭だと思う。LCCが地方都市に飛ぶことで、若者や家族を含むような旅行を作り上げていけると考えております。

我々テクノロジー企業であるエクスペディアで、お客様に多用なチョイスを選択できることをご提供したい。LCCからフルサービスキャリア(FSC)までご提供する、というようなサービスを行っております。

中編に続く