JAL、ウェブサイトやアプリを段階的にリニューアル まずは「JMBアプリ」
日本航空(JAL)のグアム線が今年、就航から55周年を迎えた。50周年の節目である2020年はコロナ禍真っ只中だったこともあり、JALはこの55周年を大きく打ち出してプロモーションを行っている。
JALがグアムに就航したのは、アジアでは初めてとなる万博が大阪で開かれた1970年。10月1日に開設された東京/羽田〜グアム線は当時、DC-8型機で週3往復の運航だった。1978年5月22日には成田空港の開港に伴って東京/成田発着に移管され、その後はボーイング747-400型機や777型機といった大型機が投入されたり、大阪線や名古屋線が運航されたりした時代もあった。
現在の東京/成田〜グアム線は毎日1往復。機材はビジネスクラス24席、エコノミークラス175席の計199席仕様のボーイング767-300ERだ。往路のJL941便は東京/成田を午前10分に出発し、グアムには午後2時35分に到着。復路のJL942便は、グアムを午後4時35分に出発し、東京/成田には午後7時25分に到着する。午前発という利便性はありながらも朝早すぎるわけではなく、都心方面からでも余裕を持って空港に向かうことができる。1〜2泊の短い旅程でも、現地での滞在時間を十分に確保できるスケジュールだ。
なお、東京とグアムを結ぶ路線はこのほか、ユナイテッド航空が東京/成田線を1日最大3往復、東京/羽田線を毎日1往復運航している。
グアムまでのフライトは約3時間半。機内食を食べて、食後のコーヒーやお茶を飲みながら映画を見終える頃には、グアムが属するマリアナ諸島の島々が眼下に見えてくる。日本と現地の時差は1時間(グアムの方が1時間進んでいる)で体への負担も小さく、まさに年配層や子連れ客にもやさしい旅行先と言える。
就航55周年プロモーションの一環として展開されているのが、東京/成田〜グアム線の利用者を対象とした記念キャンペーン。JAL公式サイトから航空券を予約し(片道だけでもOK)、期間中に専用フォームからエントリーすると、現地で各種特典が受けられる。
グアム随一の繁華街・タモン地区の一角に立つ「パシフィック アイランド クラブ グアム(PICグアム)」は、日系のケン・コーポレーショングループのケン・ホテル&リゾートホールディングスが運営する全777室のリゾートホテル。同ホテルもキャンペーンの対象施設の一つだ。
“テーマパークリゾート”をコンセプトに掲げる同ホテルは、東京ドーム約2個分の広さがあるというウォーターパークをはじめとして、家族で楽しめるアクティビティ施設が豊富。熱帯魚と泳げるプールやウォータースライダー、ウインドサーフィン、カヤックツアー、バスケットボール、テニス、アーチェリーなどなど多彩なラインナップだ。すべての宿泊者は全てのアクティビティを無料で利用できる。
10月1日からは、創作チャモロ料理のビュッフェとともに、グアム島を舞台にしたアクション&アドベンチャーストーリーを楽しめるディナーショー「パイレーツ・オブ・ザ・パシフィック」も始まった。こちらは有料だが、客席の目の前で繰り広げられる迫力の公演は一見の価値がある。
ケン・ホテル&リゾートHDはグアム島内でPICグアムのほか、THE TSUBAKI TOWER(ザ ツバキ タワー)、ホテル・ニッコー・グアム、ヒルトン グアム リゾート&スパ、ハイアット リージェンシー グアム、リーガロイヤル・ラグーナ・グアム・リゾートの5軒のホテルを展開。これらすべてがJALのキャンペーンの対象施設となっている。
気になるキャンペーンの内容は、いずれかのホテルに対象プランで宿泊すると、対象6軒の中からどこでも好きなホテルで朝食をいただけるというもの。各ホテルそれぞれ特色のある朝食を提供しているので、数日滞在するなら毎朝異なるホテルを巡って楽しみたい。
おすすめは、グアム島内で最上級を謳うラグジュアリーホテルのザ ツバキ タワー。グアムの海底をテーマにしたオールデイダイニングの「カサ オセアノ」で、バラエティ豊かなメニューの数々をビュッフェスタイルでいただこう。納豆、ラーメン、味噌汁など、日本食メニューも充実している。
“世界最大級のドンキ”を標榜するDON DON DONKIは、現地の人々からも人気を集める注目のショッピングスポット。11,094平米の広大な売り場には、日本やアメリカ本土の食料品や日用品、グアム土産、ローカル色のある惣菜・弁当などあらゆる商品が揃う。グアム空港にも近く、帰国前の最後の買い物にうってつけだ。買い物客全体のうち、約25%が韓国人、約17%が日本人だという。
オープンは2024年4月だが、今年3月には早くも店内をリニューアル。ニーズを踏まえ、アメリカ本土の商品を大幅に増やし、店内装飾や売り場のレイアウトを大きく変えた。(オープン時のレポートはこちら)
DON DON DONKIまでは、タモン地区の主なホテルを巡るシャトルバスが午前10時台から午後9時台まで運行されている。現在は記念キャンペーンとして無料としているが、好評のため今後も無料運行を継続する見通しだという。また、空港へのシャトルサービスも有料で利用可能。このほか、PICグアムからの無料直行シャトルバスなどもあり、車がなくてもアクセス面は安心だ。
JALのキャンペーンでは、店内での買い物が80米ドル以上で10%オフとなるほか(割引上限30ドルまで)、80ドル以上の購入でオリジナルエコバッグをプレゼント。通常5米ドルの空港シャトルも無料になる。
このほか、タクシー配車アプリのストロールが10%引き、ハーツレンタカーが1日以上の予約で延長料金最大6時間分無料など、特典が盛りだくさんのこのキャンペーン。JALの担当者によると、コロナ禍後のグアム線は、活動的な高齢者層を指すアクティブシニアの割合が増加傾向だという。キャンペーンではこうした50代以上のアクティブ層やファミリー層をメインターゲットに設定し、「贅沢なグアムをコスパよく手軽に楽しんでほしい」とアピールしている。期間は2026年9月30日まで(エントリーは同年9月25日まで)なので、グアム旅行を検討している場合は要チェックだ。(取材協力:JAL)