釧路発上海行きがJALビジネスクラスで15,000マイル! あのエアラインは本当に「改悪」されたのかを検証する【橋賀秀紀のフカボリ!】

アラスカ航空

2016年末にJALとマイレージ提携を開始した、アラスカ航空のマイレージプログラム「マイレージプラン」は数々の伝説を生み出してきた。

羽田発ロンドン、バンコク経由関空行きのファーストクラス(アジア内はビジネスクラス)がトータルで30,000マイルにはじまり、2023年2月までは、羽田発デリーまでのJALビジネスクラス片道25,000マイルなど、「日本発の国際線ビジネスクラスに少ないマイル数で飛ぶ」というユーザーのシンプルなニーズに最も応えてきたプログラムの一つであるといってよいだろう。

その「マイレージプラン」の”改悪”が発表されたのは、2023年11月のこと。その内容は2024年3月某日(具体的な日付は提示されず)、それまで航空会社によってバラバラだった特典航空券の必要マイル数を距離に応じて統一するというものだった。マイレージの世界は「少ないお金でたくさん飛んでマイルを稼ぐ」「少ないマイルで長い距離の特典航空券を発券する」という二大正義があるが、距離制はもちろん後者の実現を不可能とするもので、発表後内外のマイラーからは不評を浴びてきた。

マイレージプログラムのルールを決めるのはあくまで航空会社であり、我々ユーザーはそれをコントロールすることはできない。だから、改悪といくら訴えたところで何かを得られるわけでもない。その代わりにできることは、現状においてマシな選択肢はないのか、と検討することに尽きる。

マイレージプランの新しいチャートをみると、片道1,500マイル以内の特典航空券の必要マイル数が非常に少ないことがわかる。

エコノミークラスで7,500マイル、ビジネスクラスで15,000マイルである。これが1,501マイル~3,000マイルになると、エコノミークラスで25,000マイル、ビジネスクラスで50,000マイルといきなり3倍以上となってしまい、割損となってしまう。そこで”シン”アラスカ航空は短距離の特典航空券が狙い目のプログラムに生まれ変わったと考えたい。

日本在住者なら、やはり日本発の国際線、しかも有償航空券では非常に高いJALのビジネスクラスが狙い目となるだろう。そこで、1,500マイル以内で行ける路線を抽出してみた

東京/羽田・東京/成田発着:ソウル(758マイル)、大連(1,042マイル)、上海(1,111マイル)、北京(1,313マイル)、台北(1,330マイル)
大阪/関西発着:上海(831マイル)、台北(1,061マイル)
名古屋/中部発着:上海(919マイル)、天津(1,112マイル)、台北(1,142マイル)

上海・台北に加えて、東京発なら北京行きも狙い目になるということだろうか。もし直行便が就航すれば、東京〜高雄間も1,491マイルとなるなので、割安な路線として注目されることになるだろう。

1 2