【特集】JALの新国際線機、エアバスA350-1000 個室感重視のビジネスクラス編

日本航空(JAL)が国際線の新たなフラッグシップとして導入するエアバスA350-1000型機が、フランス・トゥールーズのエアバスのデリバリーセンターで公開された。本稿では、JALとして初めて扉付きの個室タイプを採用したビジネスクラスを特集する。

ビジネスクラスは「1-2-1」配列で全54席。現在のフラッグシップであるボーイング777-300ERよりも5席増えているが、前後間隔を広めに取り、約130センチのシートピッチを確保している。座席はイギリスのサフラン・シーツGB製。個室の壁は約132センチと比較的高く、プライバシー性を重視している。

座席幅は最大56センチ。フルフラットのベッドモードでの全長は約198センチになり、従来のファーストクラスのような快適性がある。シートは横浜市のメーカー・横浜フォームラバー製の体圧分散構造クッションを採用した。ペアでの利用を想定し、中央2席間のパーティションは可動式になっている。荷物収納棚は窓側のみに設置。中央の頭上空間を開けることで全体に開放感を持たせた。

機内エンターテインメント(IFE)は4K解像度モニターで、画面サイズは24インチ。Bluetoothで乗客自身のワイヤレスヘッドホンと接続できる。ヘッドレストにはフランスの音響メーカー・デビアレ製のスピーカーが内蔵されており、ヘッドフォンなしでも音楽や映画を楽しめる。JALによると、座席内蔵スピーカーを航空機に導入するのは世界で初めて。

エアバスA350-1000型機は、2024年1月24日に東京/羽田〜ニューヨーク線でデビュー予定。当面は隔日で投入される。年度内には2・3号機を導入予定で、2号機の導入後は同路線に毎日投入される。3号機の受領後は東京/羽田〜ダラス/フォートワース線でも運航する。

▲読書灯などの操作パネルは横一列に集約。電動リクライニングはボタンを押し続けなくても稼働するシステムになった

▲電源はユニバーサルコンセントとUSB Type-A、Cに加え、スマートフォン用のワイヤレス充電器も備えた