スターフライヤー、A320neoデビュー 機内Wi-Fi提供、個人モニターは廃止

スターフライヤーは7月4日、新型機エアバスA320neoの運航を開始した。初便は北九州〜東京/羽田線のSFJ86便で、133名が利用した。

A320neoは従来機のエアバスA320型機の後継となる機材で、SMBCアビエーション・キャピタルから3機、オプション2機の最大5機を導入する。当初の計画では1月にも初号機(機体記号:JA28MC)を受領する予定だったが、納入が遅れていた。

座席はモノクラス全162席で、A320型機より12席多い。シートはサフラン製のZ400を採用。クレードルタイプの薄型シートとしたことで、足元スペースは国内最大級になっているという。従来機では全席に設置していた個人モニターを廃止し、新たにタブレットホルダーを設置。その両脇に充電用のコンセントとUSBポート(type-A・C)を配置した。同社の機材としては初めて、機内Wi-Fiが無料で利用できる。

客室構成はエアバスの新仕様「Airspace」を国内航空会社の単通路機では初めて採用。頭上の荷物棚の容量が従来機より60%以上増えており、1箇所あたりに収納できるキャリーケースが5個から8個に増えた。キャリーケースを縦にした状態でも収納できる。また、新たな壁面パネルを採用したことで、窓側席は肩の高さで横幅が1インチ広くなっている。窓枠とシェードを一体化させ、窓からの視野も広くなった。

JA28MCは、エアバスが本社を置くフランス・トゥールーズで現地時間6月13日に引き渡された。フェリーフライトは同23日にトゥールーズを出発し、ドバイ、タイ・ウタパオを経由して日本時間26日に北九州に到着した。

初便となったのは午後4時30分北九州発、東京/羽田行きのSFJ86便で、北九州空港ではスターフライヤーの町田修社長や客室乗務員らが利用客に記念品を手渡した。同便は午後4時37分に1番スポットを出発し、同50分に離陸。駐機場に面した同社オフィスや地上から、社員が手を振って見送った。

A320neoは今後、東京/羽田〜福岡・大阪/関西・北九州線に投入される。投入便は空席照会で便名に表示される「Wi-Fi」の有無が表示される。また、コードシェアを行うANAの空席照会では「32S」と表示される。

▲初便の乗客に配られた記念品