ANA、「フライングホヌ」3号機を年度内に就航へ

全日本空輸(ANA)の井上慎一代表取締役社長は、エアバスA380型機「FLYING HONU(フライングホヌ)」3号機の運航を、今年度内にも開始したいとの意向を示した。トルコ・イスタンブールで開催中のIATA年次総会で、外国メディアのグループインタビューに応じた。

日本発のレジャー需要が回復途上であることから、「就航時期を慎重に検討している」と話した。東京/成田〜ホノルル線以外への投入については、「日本発の需要の戻りが弱いので、需要をみながら判断したい」と含みを持たせた。

3機を導入した、「空飛ぶウミガメ」を意味する「フライングホヌ」は、1階にエコノミークラス383席、2階にファーストクラス8席、ビジネスクラス56席、プレミアムエコノミークラス73席の計520席を配置している。2019年5月に初就航して2機を運航していたものの、新型コロナウイルスの影響で、2020年3月に運航を停止。コロナ禍ではレストランイベントや遊覧フライトに使われた。2022年7月から定期運航を再開しており、今年4月には1日1往復に増便していた。

このうち、ハワイの「夕陽」をイメージした、サンセットオレンジの3号機は、コロナ禍の2021年10月に受領。フランス・トゥールーズからのデリバリーフライトの後は、成田空港に駐機したままで旅客を乗せた運航は行わず、整備上の飛行のみに留まっている。

6月2日から11日まで、夏休みの同路線を対象に、小児運賃を最大80%割り引くキャンペーンを展開し、海外渡航需要を盛り上げている。7月21日から8月31日までは、「フライングホヌ」が同路線を週10往復を運航する。