デルタ航空、羽田発着枠一部自由化の反対意見に反論

デルタ航空 DL A350-900 N502DN

デルタ航空は、羽田空港発着枠のうち最大2枠のアメリカ国内の発着地自由化の提案に対し、アメリカン航空とハワイアン航空が賛同することを歓迎した。

デルタ航空は、アメリカン航空が現在の需要環境で市場に応じた意思決定が可能とすることや、「アメリカン航空とハワイアン航空が、進化する日米間の競争と消費者の選択肢を強化することを支持することを称賛する」としながらも、唯一反対したユナイテッド航空の「消費者の利益よりも利益を優先する」提案であるとの反対意見について、「根拠のない議論と誤った仮定」であると反論した。

デルタ航空は、ユナイテッド航空の反対は「逆効果」とした上で、「デルタ航空だけでなく、すべてのアメリカ〜羽田線の発着枠保有者が、より便利なフライトの選択肢を提供できるようになる解決案に反対することで、消費者やコミュニティよりも利益を優先しているのはユナイテッド航空」、「保護主義的な姿勢と競争に対する恐れを明らかにするもの」として、消費者より利益を優先していると批判した。さらに、ユナイテッド航空と全日本空輸(ANA)の共同事業のうち、ANAが保有する発着枠10枠のアメリカでの乗り入れ地点が自由であることから、柔軟性を享受しているものの、日本に共同事業パートナーがいないデルタ航空は不可能であると主張している。

デルタ航空では、「アメリカと羽田間の競争環境は独特で不均衡」として、「羽田はオープンスカイの国にあるオープンスカイでない空港で異常」と改めて、発着枠の一部自由化を行うべきであるとした。

デルタ航空は、新型コロナウイルス後の旅客需要が発着枠が配分された2019年時点の想定と根本的に異なるとして、試験的に3年間に渡って、最大2枠の発着枠のアメリカ側の乗り入れ地自由化を求めている。アメリカ運輸省はデルタ航空に対し、羽田空港の発着枠をアメリカの航空会社として最大の7枠を割り当てており、このうちホノルルとポートランドのみ現在も運航されていない。