ANA、ジャカルタ発北米行きで”驚異のエラー運賃” ビジネスクラス往復4.8万円

全日本空輸(ANA)は、ジャカルタ発北米行きで大幅な割引価格の航空券を一時販売した。現在は販売されておらず、価格設定を誤って販売したとみられる。他社でも同様の価格の航空券が販売されていたとのインターネット上での報告もある。

2024年4月までに搭乗する、ジャカルタ発東京経由ニューヨークやシカゴ、ロサンゼルス、ヒューストンなどのアメリカ・カナダ各地へのビジネスクラスやファーストクラスの往復航空券が、ANA公式ウェブサイトやオンライン旅行会社で、一時的に大幅な割引価格で販売された。ビジネスクラスでは往復300米ドル台から設定され、特定の条件下では東京での途中降機(ストップオーバー)、他社の共同運航(コードシェア)便なども選択可能だった。東京〜ジャカルタ間にはファーストクラスの設定がなく、ビジネスクラスの利用となる。

ANAの公式ウェブサイトでベトナムドン建てで販売した、ジャカルタ発ニューヨーク往復ビジネスクラス航空券の一例では、運賃部分が1,322,000ベトナムドン(約7,600円)、総額は8,318,000ベトナムドン(約47,700円)だった。予約クラスは「C」や「Z」で、ANAマイレージクラブには区間マイル数の125%が積算される。

ニューヨーク発ジャカルタ行きのウェブサイト上の表記を確認すると、ビジネスクラスで最も制約が大きい「Flex」の片道運賃が146,070,000ベトナムドン(約836,300円)であるにも関わらず、最も制約が小さい「Full Flex Plus」が3,199,000ベトナムドン(約18,400円)となっていた。同じ予約クラスの同様の旅程では、日本円建てで112万円台から販売されている。

ベトナム発北米行きでは、2019年1月1日にキャセイパシフィック航空が、ファーストクラスを往復約9万円で数時間販売した。このような誤販売は「エラー運賃」として度々見受けられ、航空会社は予約を取り消すこともある。同様にマレーシア航空が販売した、エミレーツ航空ファーストクラスの「エラー運賃」では利用を認めなかったものの、一部の予約客にお詫びとしてエコノミークラス無料航空券を提供した。