ZIPAIR、成田〜ホノルル線のCO2排出実質ゼロに 25年度までに全路線へ

ZIPAIR Tokyoは4月1日、東京/成田〜ホノルル線で、持続可能な航空燃料(SAF)などを活用して二酸化炭素(CO2)の排出量実質ゼロを実現する「カーボンニュートラルフライト」を始めた。同社によると、この取り組みを通年で行うのは世界で初めて。

東京/成田〜ホノルル線の年間燃料搭載量の約1%相当をSAFに置き換えるほか、企業間でCO2排出枠を売買する排出権取引制度を活用する。森林管理によって生まれたCO2吸収量等を排出枠と見なすもので、国内では国の認証「J-クレジット」を受けた排出枠、海外では国際民間航空機関(ICAO)が定めた「CORSIA認証」を受けた排出枠を、それぞれ住友林業と双日を通じて購入する。

環境に配慮した観光を推進するハワイ州観光局のスローガン「マラマハワイ」に賛同し、まずはホノルル線で実施する。2025年度までに全路線での実施を目指す。

▲利用客との写真撮影に応じるZIPAIR Tokyoの西田真吾社長(右)

成田空港では初便となったホノルル行きZG2便の出発に合わせて記念式典が開かれた。ゲート前には搭乗証明書を模したパネルが設置され、ZIPAIR Tokyoの西田真吾社長が利用客との写真撮影に応じた。

ZIPAIR Tokyoは食用コオロギ粉末「グリラスパウダー」を使用した機内食メニューを開発するなど、環境問題への取り組みに注力している。西田社長は「我々はアジアの小さな航空会社だが、小さいうちだからできることがある」と話し、「カーボンニュートラル実現を我々のDNAに刻みつけたい」と力を込めた。

▲カーボンニュートラルフライト初便に使用されたボーイング787-8型機(機体記号:JA824J)

▲燃料を搭載するZG2便

▲ZG2便に搭乗する利用客

▲利用客に搭乗証明書を配るZIPAIR Tokyoのスタッフ

▲133名が利用し、午後7時6分に出発した

▲初便の利用客に配られたエコバッグなどの記念品と搭乗証明書