ロンドンの駅ナカに「丸亀製麺」が相次ぎ開店 ウォータールーなど主要駅に続々

丸亀製麺をイギリスで展開するMARUGAME UDON(EUROPE)は、初の駅ナカ店舗を1月に2店舗開店した。

イギリス南西部の玄関口、ウォータールー駅には、1月12日午前8時にオープンした。改札を一望できる場所に位置し、出発前に”駅そば”ならぬ”駅うどん”を楽しめる。オープンに合わせ、バンダイの英国法人とコラボレーションし、「たまごっち」を会員プログラム「Magugame Club」会員先着100人にプレゼントし、長い行列ができた。

さらに1月21日には、ハイ・ストリート・ケンジントン駅の駅ナカにも出店。太鼓のパフォーマンスで、オープンを盛り上げた。プレオープン時には、高頻度利用者などを招待し、長い行列ができた。日本では馴染みがない自動注文機も用意しており、今後使用が可能になる見通し。

MARUGAME UDON(EUROPE)は、2021年7月に、ロンドン1号店をリバプールストリートにオープン。オックスフォード・サーカス、O2アリーナ(The O2)、カナリーワーフなどの人気エリアに矢継ぎ早に出店している。「チキン白湯」や「チキンカツカレーうどん」、「なすカツ」など、日本にはないメニューも用意しているほか、ビーガンにも対応している。ビールやデザート、炭酸飲料のドリンクバーを取り揃えている点も日本と異なっている。

最安の「釜揚げ」は3.45ポンド(約560円)と、日本の2倍の価格ではあるものの、物価高が進むロンドンでは、割安に楽しめる日本食レストランと認識されているようだ。WilliamReedの「UKs Best Value Restaurant Group」では、2022年のベストレストランに選出されるなど、ロンドンでの認知度も日に日に高まっている。

「丸亀製麺」の1店舗あたりの売上高や単価は、アメリカやイギリスが大きく上回っているといい、リバプールストリートの1号店はすでに黒字化を達成しているという。2022年7月〜9月期のイギリスの丸亀製麺の業績は、売上収益が5億7,400万円、事業利益が2,300万円だった。ヨーロッパでのフランチャイズ展開の拡大に向け、前倒しで先行投資を進めている。

好調のようにみえる「丸亀製麺」だが、親会社のトリドールホールディングスは一度、イギリスへの進出を断念している。今回のイギリスへの進出にあたっては、現地事情に精通したパートナーの協力を得て、デジタルマーケティングや店舗設計に知見を反映させた。繁華街や駅ナカへの出店増加も戦略の一環といえよう。

今後もロンドンの駅ナカ出店を強化していく模様だ。リバプールストリート駅にも今年早々のオープンを予定しているほか、ロンドン郊外のレディングにも開業を見込んでいる。