台湾当局、10月13日から入境時の隔離撤廃 “観光渡航再開”で成田からツアー客出発

台湾に入境する外国人に課せられていた3日間の隔離措置が10月13日、撤廃された。成田空港では同日、台湾観光局が“観光渡航再開記念”として記念セレモニーを開き、台北に向かう第一便となる日本航空(JAL)JL809便の利用客や空港を訪れた人に記念品を配った。

台湾当局は9月29日から、日本人に対するビザ免除措置を再開。到着時のPCR検査も廃止している。13日から隔離措置は解除されるものの、到着後7日間は自己観察期間としてホテル等では原則的に1人1室での滞在を求める。入境時に簡易検査キットが1人につき4個提供され、期間中に外出する場合は、2日以内に行った検査で陰性であることが必要となる。公共交通機関は無症状であれば利用できる。

成田空港で開かれた式典で、台湾観光局東京事務所の鄭憶萍所長は「長いトンネルを抜けた感覚」と隔離撤廃を歓迎した。さらに、コロナ禍で日本と台湾が互いにマスクとワクチンを無償供与し合ったことに触れ、「台湾と日本は暖かい支援で関係を高め合った。距離も近い、心も近い台湾に遊びに来て」と呼びかけた。

JL809便(ボーイング787-8型機、機体記号:JA834J)は、阪急交通社による2泊3日の台北ツアーに参加する観光客などが利用。全206席のところ乗客180名(うち幼児1名)と9割近い搭乗率を記録した。友人と初めて台湾を訪れるという女性は、「制限が緩和されてよかった。夜市や小籠包が楽しみ」と笑顔で出国した。

成田空港から台湾へのフライトは現在、JALが週1.5便、エバー航空とチャイナエアラインが各7便、スターラックスとスクートが各4便、タイガーエア台湾が3便、ピーチが2便の計28.5便で、いずれも台北/桃園線。成田国際空港(NAA)によると、2019年12月時点では成田から台湾各地に週145便が飛んでいた。現時点での復便率はコロナ禍前の2割程度にとどまるものの、各社は冬ダイヤが始まる10月30日以降、順次増便を進める計画。タイガーエア台湾とエバー航空は11月から東京/成田〜高雄線を再開する。

▲記念セレモニーには現在就航する7社のスタッフが参加

▲空港利用者に記念品を配布した