JALの東京〜ジャカルタ線60周年 ビジネス路線として成長、近年は技能実習生も利用

日本航空(JAL)は7月16日、東京とジャカルタを結ぶ路線が就航60周年を迎えたことに合わせ、成田空港で記念式典を開いた。

東京とジャカルタを結ぶ路線は1962年、当時すでに運航されていた東京/羽田〜シンガポール線を延長する形で、東京/羽田〜香港〜バンコク〜シンガポール〜ジャカルタ線として7月16日に開設。当時はコンベアCV880-22M型機を使用して、週3往復での運航だった。

その後1992年11月に東京/成田〜ジャカルタ線として直行化され、2000年12月からはボーイング747-400型機が投入された。2018年10月28日にはガルーダ・インドネシア航空とコードシェアを開始し、コロナ禍前までは毎日2往復が運航されていた。現在はボーイング787-8型機または787-9型機で週12往復の運航となっている。

▲JL725便の搭乗口前に展示されたジャカルタ線にまつわる資料や、就航当時に客室乗務員が着用していた3代目制服

きょう7月16日、成田空港を午前11時5分に出発するJL725便に合わせて開かれた記念式典では、日展入選などの受賞歴を持つ客室乗務員の高橋静佳さんが書道を披露。利用客を世界各地に安全に運ぶ翼であり続けたいという思いや、平和な世界になってほしいという思いを込めた「翼」と「愛」の字を力強く書き上げた。また、バリ舞踊家の中野愛子さんらが、歓迎や祝福の意味をもつ伝統のダンス「パニャンブラマ」を披露した。

同便はビジネスクラス21名、エコノミークラス98名の計119名(ほか幼児3名)が利用。横断幕を持ったJALのスタッフに見送られて、午前11時9分に出発した。

JALの清水新一郎副社長は「インドネシアは人の往来についてはまだまだ可能性のある場所。エアラインの役割は非常に大きい」と同路線の重要性を説明。日本側が水際対策を緩和した4月以降はインドネシアの留学生や技能実習生の利用が増加し、日本からもビジネス客が徐々に増えているという。今後は観光客を迎えたいとした上で、「水際対策を緩めてもらう必要がある」と話した。

▲「パイロットにとって(天候などの影響で)ジャカルタ線は厳しくタフなルート」と説明するJL725便の村瀬義孝機長

▲利用客を前に書道の腕前を披露する客室乗務員の高橋静佳さん

▲書き上げた文字に込めた思いを説明する高橋さん(中央)

▲搭乗口前で披露された歓迎のバリ舞踊「パニャンブラマ」

▲JL725便の利用客に配られた記念品