ANAのA380フライングホヌ、再びハワイの空へ 井上社長「ホヌも喜んでいる」

全日本空輸(ANA)は7月1日、東京/成田〜ホノルル線でエアバスA380型機「FLYING HONU(フライングホヌ)」の定期運航を再開した。10月29日まで、東京/成田発、ホノルル発ともに金・土曜の週2往復する。

フライングホヌは2019年5月に初就航。日本〜ハワイ間の輸送力強化を支えていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて2020年3月に運用を離脱。その後は機内設備を活用したレストランイベントや周遊フライトに使用されていた。東京/成田〜ホノルル線での運航は、お盆シーズンに合わせて投入された2021年8月以来だが、定期運航は約2年3か月ぶりとなる。

▲ANA・井上慎一社長(左)

成田空港で開かれた記念式典でANAの井上慎一社長は「フライングホヌがついにホノルル線に戻ってきた。社員一同、この日を心待ちにしていた」と喜びを語り、「ハワイではウミガメは幸せを運んでくる動物と言われている。久しぶりにお客様に幸せをお届けできるということで、ホヌも喜んでいる」と話した。

井上社長によると、ホノルル線は4月下旬の大型連休以降から予約数が増加。現時点での7月の予約数は、昨年同月比で約6倍に上るという。特に上位クラスの予約が好調で、東京/成田発の再開初便はファーストクラス、ビジネスクラスともに満席となった。井上社長は、「今日をきっかけに、低迷していた旅行需要がコロナ禍前の元の姿に戻るきっかけになれば」と願いを込めた。

再開初便のNH184便は409名(幼児5名含む)が利用。100名以上のANAグループ社員に見送られ、午後8時21分に成田空港を出発した。

ハワイ州観光局によると、ハワイを訪れる日本人の数は4月が約6,000人、5月が約1万人、6月が約1万3,000人と徐々に増加し、回復の兆しを見せている。同局の担当者は、「ホヌが週2往復すれば、座席供給は1か月で4,000席以上上積みされる。7月は2万人を上回るのではないか」と期待を寄せている。

■ダイヤ
NH184 東京/成田(20:10)〜ホノルル(08:45)/金・土(7月1日〜)
NH183 ホノルル(11:35)〜東京/成田(14:50+1)/金・土(7月1日〜)