操縦席にも隠れピカチュウ? スカイマーク「ピカチュウジェットBC2」羽田〜那覇線BC519便【初便搭乗レポート】

スカイマークがポケモンとのコラボで昨年6月から運航している「ピカチュウジェットBC」(機体記号:JA73AB)は、これまでに約15万人が利用したという。その第2弾となる飛行機「ピカチュウジェットBC2」(機体記号:JA73NG)が、5月30日の東京/羽田発、沖縄/那覇行きBC519便でデビューした。

機内の様子をお伝えする前に、2号機の外観にも触れておこう。1号機は全面が鮮やかな黄色でピカチュウ一色となっている一方、今回登場した2号機は海をイメージした青色。うみくじらポケモンのホエルオーなど「みずタイプ」のポケモンが目立ち、ピカチュウはやや控えめに描かれている。

客室に足を踏み入れると、ピカチュウやモンスターボール柄の2号機専用のヘッドレストカバーが乗客を出迎える。最前列のフォワードシートはパイロットに扮したピカチュウが描かれた特別デザインだ。着席して天井を見上げると、読書灯がモンスターボール柄になっていることに気付く。これは1号機にはなかったデザインだ。窓側席に座ったら、エンジンやウイングレットに隠れたポケモンたちを探してみよう。なお、機内の詳細は別稿で紹介しているので合わせて参照してほしい。

午後3時45分に羽田空港の19番スポットを出発したBC519便は、同58分にB滑走路から那覇に向けて離陸。月曜日の午後というスケジュールにもかかわらず、機内は177席中175席(ほか幼児1人)が埋まる満席状態だ。もちろん初便を狙って予約した乗客も多いようだったが、多くは米軍属と見られる人たちだった。

出発に合わせて「ピカピカ、ピカチュウ!」と機内アナウンスで乗客に挨拶した声の主はピカチュウ。日本語に直すと、「皆さまと一緒に空の旅ができることを楽しみにしている」という意味らしい。

▲初便には男性客室乗務員の姿も。全496名の客室乗務員のうち、男性は18名いるそうだ

機内サービス時に客室乗務員が着用するエプロンも専用品で、水色で濃淡が異なる2種類のデザインがある。ドリンク提供用の紙コップは初号機と共用で、ピカチュウが描かれた全6種類だ。1号機でも販売している機内限定グッズのメダルやポーチ(各1,000円)は、2号機限定デザインを用意した。初便での売れ行きは好調で、メダルは搭載30個のうち19個、ポーチは20個中16個が売れたという。

▲中森機長と、娘から借りてきたというピカチュウ

初便を担当した中森機長は、娘に初めて買ったぬいぐるみがピカチュウだったという。この日はそのピカチュウを娘に貸してもらい、コックピットに乗せて共に飛んだ。ポケモンのゲームで遊んだことはないが、ピカチュウだけは馴染みがあったという同機長。「ピカチュウをはじめとするポケモンたちは世界で愛される存在。スカイマークもポケモンと志を同じくし、世代を超えて愛される航空会社になれるよう努める」と乗客にあいさつした。

BC519便は午後6時24分に那覇空港の21番スポットにブロックイン。空港ではピカチュウ柄のコンテナやトーイングトラクターが2号機の到着を待っていた。

2号機は2027年頃まで沖縄/那覇・下地島発着路線を中心に飛び回る。コロナ終息の兆しが見えつつあり、この夏は沖縄旅行を計画している人もいるだろう。引き続き感染対策には気をつけながら、ピカチュウとともに空の旅を楽しんでほしい。(取材日:2022年5月30日)

▲羽田空港で初便に搭乗する乗客

▲初便の乗客に記念品を配るスタッフ

▲通常はハートなどの模様が描かれているウイングレットには、ピカチュウの顔が

▲機内の読書灯がモンスターボール柄に

▲ピカチュウが電源の位置を教えてくれている

▲特別デザインのエプロンと紙コップでサービスする客室乗務員

▲2号機の機内限定で販売しているポーチとメダル

▲那覇空港のA滑走路に進入するBC519便

▲那覇空港の21番スポットに到着したBC519便

▲すぐにBC508便として福岡へ向かった

▲那覇空港ではスタッフが水で地面にシーサーの絵を描いて見送ってくれることがある

▲初便の乗客に配られた記念品

■ダイヤ
SKY519 東京/羽田(15:35)~沖縄/那覇(18:20)