フィンエアーグループ、営業キャッシュフローがプラスに アジアの旅客需要は軟調続く

フィンエアー(エアバスA350-900型機)

フィンエアーグループは、2021年第3四半期の業績を発表した。

売上高は1億9,940万ユーロで、旅客や貨物収入などが増加した。乗客数は80万人、搭乗率は41.6%となった。1株あたりの損失は0.08ユーロと改善した。フィンエアー・カーゴの売上高が3分の1を占め、アジアやアメリカへの旅客便の増加にも貢献した。旅客便は主に長距離線の運航が増えた。営業キャッシュフローは2,710万ユーロとなり、2019年第4四半期以来初となるプラスに転じた。

第3四半期は主に、ヨーロッパでの渡航解禁による恩恵を受けた。レジャー旅行に需要が集中し、1日平均130便を運航した。安価な新型コロナウイルス検査サービスが回復を後押しした。

世界各国の入国規制の解除は予測より遅く、需要の回復が遅れている。特にアジアでの需要は引き続き軟調で、アジアでは2022年初頭にも旅行者への国境の開放を見込み、中国は2022年前半以降とさらに先を予想している。決算資料の中で、日本は「ワクチンの接種率は良好で、年内にも国境を開放する」としている。

第4四半期の損失は、渡航制限や供給容量増加によるコストの増加、燃料価格の上昇によって第3四半期と同規模を想定している。月次キャッシュフローは年末までにプラスになることを見込む。通期の業績見通しは公表しない。

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