「カブトムシ機内に持ち込める?」 ANA、羽田の“おもてなしNo.1”決めるコンテスト

全日本空輸(ANA)は10月20日、羽田空港のグランドスタッフの中から「おもてなしナンバーワン」を決める「Haneda’s Prideコンテスト」を開催した。選抜された27名の出場者が、実際の接客シーンを想定したシナリオのロールプレイで接客力を競い合った。

「Haneda’s Prideコンテスト」は、利用客のニーズに合わせた快適で高品質なサービスを提供できるスタッフを目指すとともに、互いに競い合うことで接遇力向上につなげることが目的の大会で、2017年から毎年開催され、今年で5回目。今回は羽田空港で働くANAエアポートサービス(ANAAS)所属のグランドスタッフの中から、事前に選抜された男性スタッフ2名、女性スタッフ25名の27名が出場して接客力を競い合った。例年は羽田空港第3ターミナルの多目的ホール「TIAT SKY HALL」で開催されているが、今年は前回に引き続き、旅客便減少を受けて2020年4月から閉鎖されている第2ターミナルの国際線施設が会場となった。

出場者にはそれぞれ異なる接客シナリオが用意され、各6分間で対応を実演する。「国際線を予約変更した場合、陰性証明書は再度取得が必要か」というコロナ禍ならではの質問をするビジネスマンから、「カブトムシを機内に持ち込みたい」という子どもまで様々な利用客役に扮した社員が登場する中、羽田空港の旅客部門が掲げる「気持ちのをいい挨拶をする、常に笑顔でアイコンタクトをする、美しい所作で魅了する」の3つの基本行動を体現しながら、適切な接遇ができるかが審査のポイントとなった。

さらに、「手荷物をビニールで梱包してほしい」、「スイートラウンジで電話会議をしたい」など、サービスの最新状況を把握していなければ答えられない質問も用意されていた。空港カウンターでの手荷物梱包用のビニール袋の提供は10月末で終了予定、羽田空港の「ANA SUITE LOUNGE」には10月11日に防音個室ブースが設置されたばかりだが、どの出場者も適切な案内ができていた。

▲グランプリを獲得した旅客サービス部5課の青木唯さん

ANAとANAASの社内審査員4名による審査の結果、グランプリには大阪/関西線に搭乗する車椅子利用客に対応した旅客サービス部5課の青木唯さんが選ばれた。2015年入社の青木さんは前身の大会から6年連続の出場で、悲願のグランプリ。コンテストに向けて、普段の業務に加え、社員に利用者役を演じてもらい対応手順を確認するといった練習を重ねてきた。トロフィーを手にした青木さんは、「驚きと、嬉しい気持ちと、今まで支えてくださった方に恩返しができたという気持ち」と受賞の心情を語った。

また、準グランプリには旅客サービス部1課の土田綾さんと3課の江本笑美さん、審査員特別賞には6課の中村早希さんが選ばれた。

▲接客ロールプレイ審査に臨む青木さん

▲審査前に同僚らから応援を受ける青木さん

▲出場者を応援する社員

▲出場者を応援する社員

▲表彰式で名前を呼ばれ驚く青木さん

▲表彰式後に記念撮影する青木さん

▲コンテスト後に記念撮影する出場者ら

▲コンテスト後に記念撮影する出場者