“毎日見ても楽しい”JALのリモート工場見学 自由研究にもうってつけ

日本航空(JAL)は、主に夏休み中の小学生に向けて、空港で働く車や飛行機が飛ぶ仕組みをオンラインで紹介するプログラム「JALリモート工場見学 夏休み!キッズスペシャル」を8月14日から開催している。

同社は従来、羽田空港の格納庫で飛行機を間近に見学したりすることができる「JAL工場見学」を行っていたが、新型コロナウイルスの影響で昨年3月から休止。これに代わるものとして、Zoomのウェビナー機能を活用した「リモート工場見学」を同年11月から開催している。エアバスA350型機やボーイング787型機にフォーカスし、飛行機の大きさや飛ぶ原理、仕組みなどを動画やスライドで解説する約45分のプログラムだ。参加無料で毎週5日程度、午前と午後の2回開いている。

jal▲コロナ禍前に開かれていた「JAL工場見学」

今般始まった「キッズスペシャル」は、主に小学校低学年に向けて、夏休みの自由研究の材料にしていほしいと企画。機内食を飛行機に搭載するケータリングカーや、貨物コンテナの積み下ろしをするハイリフトローダーなど、主に空港で活躍する車にスポットを当てて飛行機の到着から出発までの流れを紹介するほか、揚力やエンジンの働きといった、飛行機が飛ぶ仕組みを解説するコンテンツを用意した。解説と司会進行は、通常の工場見学も担う元パイロットや客室乗務員、整備士のスタッフがリアルタイムで担当する。案内担当者の一人であるJAL ESG推進部 社会貢献グループの藤富南理さんは、「(夏休み向けということで)本当はあと1週間くらい早く始めたかったが、手直しに手直しを重ねすぎてしまった」と制作の背景を明かした。

▲「キッズスペシャル」では子どもたちの理解が深まるようクイズを取り入れた

このほか、プログラムの途中には7月にリニューアルしたばかりの「スカイミュージアム」の紹介映像もある。藤富さんは、「ガイド特有の言い回しや持ちネタなどがあるので、毎日参加いただいても十分楽しめる」と太鼓判を押す。JALによると、初日は1,000人以上が参加し、16日までの3日間で約2,500人が視聴したという。

「キッズスペシャル」は8月31日まで。その後は通常のプログラムに戻るが、曜日などを限定して再び実施することも検討している。通常のプログラムも3〜4か月を目安に新しいものを作っていく予定。「リモート工場見学」では、格納庫の飛行機により近づいた映像など、リアルな場では見学が難しいシーンも見せられるため、コロナ禍後も従来の工場見学と並行して実施していく考えだという。