三大航空連合、共同で世界共通の渡航・衛生基準を設けるよう要請 G7サミットを前に

羽田空港・国際線ターミナル

ワンワールド、スカイチーム、スターアライアンスの三大航空アライアンスは共同で、国境の安全な再開を可能にするため、共通の渡航・衛生基準を設けることにG7サミットで合意するよう要請する声明を発表した。

国や空港ごとに手順や規則が異なり、急速で多頻度に変化することもあることで、旅行者に混乱やストレスをもたらし、旅行に支障をきたしていることから、統一した基準を導入するよう求めている。

ワクチン接種済みの旅行者は検疫を免除するほか、新型コロナウイルスの検査は簡単にアクセスでき、手頃な価格で一貫性がある必要があるとした。また、乗り継ぎエリア内での乗り継ぎには、追加の検査や検疫の制限を設けるべきではないとしている。

ワクチンや検査証明書など、渡航時の健康証明書のデジタルで管理するプロセスを採用するよう各国政府に求め、G7加盟国が世界保健機関(WHO)や国際民間航空機関(IATA)が定める健康証明書の共通要件と基準に同意するように求めている、IATAの呼びかけにも賛同している。

これらの三大航空アライアンスは、新型コロナウイルス感染拡大前の世界の航空輸送能力のうち、ほぼ3分の2を占めている。経済協力開発機構(OECD)の試算では、2020年に国際観光産業は約8割減少し、世界旅行観光評議会は、世界で最大1億7,400万人の雇用のリスクに直面していると推定している。