明治の鉄道遺構「高輪築堤」、一部の現地保存を正式決定

JR東日本は、高輪ゲートウェイ駅周辺で見つかった明治時代の鉄道遺構「高輪築堤」について、一部の現地保存と移築保存を決定した。

高輪築堤は日本初の鉄道路線である新橋~横浜駅間の線路敷設のため、東京湾の浅瀬に構築されたもの。2019年4月に石積みの一部が出土し、昨年7月に高輪築堤の一部とみられる構造物が見つかった。出土現場は「品川開発プロジェクト」の再開発区域にあたり、有識者委員会との間で保存の在り方が検討されていた。

現地保存されるのは、3街区の橋梁部付近の約80メートルと、2街区のうち状態が良好な約40メートルの2か所。橋梁部付近は建設当時の風景をそのまま感じられるように公開するほか、2街区は今後整備する文化創造施設や公園と一体的に公開する。

また、移築保存となるのは、4街区の信号機跡を含む約30メートル。移築先は出土現場の西側に整備される国道15号沿いの広場を検討している。このほか、保存対象外の範囲については、築堤から取り外した石や杭を計測、記録するほか、築堤内部の土層の状況も調査、記録する。なお、橋梁部などの現地保存と公開に伴い、3街区の建物などの計画に変更が生じる。

有識者委員会は、橋梁部などの現地保存決定を評価する一方、4街区が移築保存になることについては「文化財的価値を損なうために承認できないが、開発計画の時間的制約からこれをやむなしとせざるを得なかった」との見解を示した。

橋梁部の現地保存のイメージ

信号機跡の移築保存のイメージ