【搭乗レポート】JTAの12年ぶり新路線 名古屋/中部〜宮古線

日本トランスオーシャン航空(JTA)は3月28日、名古屋/中部〜宮古線を開設した。

同社としては2009年2月に就航した名古屋/中部〜石垣線以来、約12年ぶりの新路線開設。なお、名古屋/中部〜石垣線はその後2012年から運休していたが、今回の名古屋/中部〜宮古線の開設と合わせて路線を再開。9年ぶりの再就航を果たした。また、中部国際空港によると、同空港にJALグループの新路線が開設されるのは8年ぶりだという。

名古屋/中部〜宮古線は、大型連休や春休み期間などの多客期を中心とした季節運航。ボーイング737-800型機で1日1往復運航する。

初便の出発に合わせて中部国際空港で開かれた就航記念式でJTAの青木紀将社長は、東平安名崎や与那覇前浜といった景勝地や、宮古牛、泡盛などの名物を例に挙げて宮古島を紹介。さらに、「島全体がサンゴ礁でできているため、山や川がない。赤土が海に流れ込むことがなく、沖縄の中でも一番海が澄んでいる」と海の魅力を語り、「この宮古線を中心に、名古屋市、愛知県、沖縄県の観光振興、経済発展にこれからも尽くしていく」と決意を示した。

▲JTAの青木社長(左から二人目)、第46代ミス宮古島サンゴ 小松さん(右から一人目)

式典に参加した第46代ミス宮古島サンゴの小松里紗さんも、「宮古島の美しさといえば、宮古ブルーの広がる美しい海。時間帯や場所によって雰囲気や色が違い、訪れる人を魅了し続けている」と海の魅力をPRした。小松さんは普段はJALスカイエアポート沖縄のスタッフとして宮古空港で働いているという。

宮古行きJTA135便は名古屋/中部を午後3時25分に出発し、同6時20分に到着。名古屋/中部行きJTA138便は宮古を午後7時に出発し、同9時15分に到着するスケジュール。JALの五百旗頭義高 中部地区支配人が「石垣はダイビング、宮古はゴルフを楽しんで頂けるように便の時間帯を設定している」と説明するように、到着翌日の早朝からラウンドに行く利用者を想定しているのだろう。

初便は165席に対してほぼ満席となる160人が利用。春休みシーズンということもあり家族連れの利用客が多く、動画投稿者と見られる人の姿もあった。初便に使用されたのは特別塗装機の「さくらジンベエ」(機体記号︰JA06RK)。この便の機材は、名古屋/中部〜宮古線の往復のほか、午前中の名古屋/中部〜石垣線の往復にも使用されるため、中部国際空港と沖縄県を1日で2往復する運用となっている。

JTA135便は午後3時31分に中部国際空港を出発。志摩半島上空を通って太平洋を南下した。気流の影響でシートベルト着用サインが断続的に点灯し、ドリンクサービスが中断する場面もあったが、順調に飛行して午後6時24分に宮古空港に到着した。

▲「さくらジンベエ」の横には「ジンベエジェット」(機体記号︰JA05RK)も姿を見せた

▲JT135便に搭乗する利用客

▲ボーディングブリッジの前ではスタッフが横断幕で搭乗を歓迎

▲機内では客室乗務員(CA)が「んみゃーち」「たんでぃがーたんでぃ」など、宮古のしまくとぅば(方言)を織り交ぜてアナウンス。出発前から沖縄へ向かう気分を高めてくれる

▲名古屋/中部から宮古へのルートを示す機内のフライトマップ

▲3月26日からJTA便で上映されている「カラテファミリー」の安全ビデオ。4月5日までの期間限定だが、大型連休や夏休みなど、家族連れの利用客が増える時期にも上映するという

▲「さくらジンベエ」「ジンベエジェット」ではドリンク用紙コップもオリジナルデザイン

▲JTAではコーヒーやスープ、スカイタイムに加え、沖縄県産の柑橘類「カーブチー」を使ったオリジナルドリンクを提供している

▲春分を過ぎ、午後7時前でも空が明るい宮古島。宿泊地にチェックインしてから夕食に向かうのには丁度いい時間帯だ

▲JTA135便の初便利用客に配られた搭乗証明書などの記念品

■ダイヤ
JTA135 名古屋/中部(15:25)〜宮古(18:20)/3月28日〜4月4日、4月29日〜5月5日、7月1日〜10月30日
JTA138 宮古(19:00)〜名古屋/中部(21:15)/3月28日〜4月4日、4月29日〜5月5日、7月1日〜10月30日

■関連記事
JTA、名古屋/中部〜石垣線を9年ぶり再開 初便は満席で出発