コロナワクチン第3便がANA機で成田到着、過去最大量を輸送

ファイザーとバイオンテックが開発した新型コロナウイルスワクチンを載せた3便目が、3月1日午前、全日本空輸(ANA)便でブリュッセルから成田空港に到着した。

ワクチンを載せたNH9648便(ボーイング787-9型機、機体記号:JA891A)は、ブリュッセルを2月28日午後2時54分に出発。成田空港の232番スポットには翌3月1日午前10時14分に到着した。機体は旅客機であるものの、貨物専用便で運航している。

今回輸送したのはダンボール91箱で、87,750バイアル(瓶)に相当する。1バイアルで5〜6回の接種が可能であることから、最大526,500回相当にあたる。1便目は2月12日にダンボール66箱、2便目は2月20日にダンボール78箱を載せ、それぞれブリュッセルから成田空港に到着しており、今回はこれまでで最大の数量を運んだ。3便での輸送量は最大1,365,390回相当で、1人あたり2回の接種が必要であることから、約68万人分にあたる。医療従事者約470万人への優先接種に使用される。

ワクチンは、1つ目と3つ目のパレットに搭載されており、機体から取り下ろされるとすぐに、貨物上屋へと運ばれた。ネットなどの荷解きを行った後、到着から1時間強でDHLグローバルフォワーディングジャパンのトラックに載せ、成田空港を出発した。

政府は、医療従事者などに次いで、65歳以上の高齢者、高齢者以外で基礎疾患を持つ人や高齢者施設などの従事者、それ以外の人の順で接種を進める。高齢者への接種は一部の市町村で4月12日より開始する。この他に、アメリカのモデルナ、イギリスのアストラゼネカとオックスフォード大学が開発したワクチンの供給契約を結んでいる。