”まともに予約ができない旅行予約サイト” 新「るるぶトラベル」に非難の声

2020年2月7日 金曜日 4:45 午後

ホテルにないはずの「釣り」「テニスコート」が表示される!

客室在庫の提供はしているにもかかわらず、るるぶトラベル上では売り切れとなり、販売できない状態の宿泊施設の存在も数多く確認されている(原稿執筆時点でまる4日間売り切れのままだ)。施設内には存在しないテニスコートや釣り施設などの表示が出るホテル、キャンセル無料という事実誤認を与えかねない表示の出るホテル、口コミ評価が消えたり、点数がまるで変ってしまっことでこれまでの優位性が無くなったりしたホテル、管理画面から登録したもの以外の写真やデータが使われて削除もできないホテルなどからもブーイングが上がっている。

サインインしたのに電話番号や氏名を再度入力しなければならない、キャンセルしたいのに予約検索をするとトップ画面に戻ってしまい途方に暮れるユーザーなどもSNS上で不満をぶちまけており、利用者側も途方に暮れているのが現状だ。いったいどうやって収拾するつもりなのだろう。

JTBの対応に、宿泊施設側からも非難

JTB

今回のサイトリニューアルの報道は2月4日だが、実際には2月2日午前0時から変更されているようだ。もちろん施設や利用者への事前告知は無かったため、深夜から双方が大パニックになった。JTB側には利用者、宿泊施設の双方の意見を集約して不具合を修正し、サイト公開を延期する決断ができる立場の人はいなかったのか。

今回のリニューアル強行を「大企業病」と揶揄したり、「他のOTAがリニューアルを延期した事例に倣わなかったのか」と疑問を呈する意見がネット上にも書かれたりするくらいなので、多くのユーザーが「なぜわざわざ改悪にも取れるリニューアルをしたのか?」と疑問に思っているのは間違いないだろう。

そして今回の「炎上」の最大の問題は、上記のクレームに対する回答がおよそこれまでのJTBらしからぬことだ。JTBに対して意見を上げたという複数の施設関係者の話を聞いてもほぼ全員が「Agodaの管轄なので即応できない」「要望を承ってAgodaに情報提供する」「検索できない、販売されない件については我々も残念に思う」などというニュアンスの回答を得ている。JTB担当者が本件を自社の問題とは捉えていないかのような違和感がある。それを感じて「Agodaとの提携の本質は単なる外注なのではないか」とまで言い切るホテル経営者すらいるほどだ。

また、トラベルコなどのメタサーチ各社もるるぶトラベルとの接続を停止しており、プラン表示がなされなくなった。この混乱を見る限り当然の措置といえよう。

恐らく、リニューアル後のるるぶトラベルの販売実績は一時的に大きく落ち込むだろう。もし落ち込まなかったとして、それがJTBの想定通りであったとすれば、それは検索方法変更の影響の少ない都市部のビジネスホテルの貢献であり、地方や旅館タイプの切り捨てに繋がるリニューアルであったことの反証でもある。筆者の予測通り落ち込んだとすれば、これは明らかにJTBの判断力の欠如であったといえる。どちらにしても全国の契約施設に対するJTBの求心力低下は免れないだろう。

「Agodaの強みであるデジタルテクノロジーと、JTBの強みである仕入・ネットワーク力及び旅行販売ノウハウの相乗効果を狙う」と鳴り物入りでスタートした提携も、第一弾の評価は「Agodaのデジタルテクノロジーへのがっかり感と、JTBの仕入れネットワーク力の棄損、旅行販売ノウハウの放棄」となりつつある。JTBに対しては、今回のトラブルの対応と、Agoda任せではない日本ユーザー(利用者、施設双方)の引き留め策を早急に行わなければ、いくらるるぶトラベルといえども存亡の危機にさらされることとなるだろう。

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