キャセイパシフィックグループ、黒字転換 2018年度決算発表

キャセイパシフィック航空

キャセイパシフィックグループは、2018年度決算を発表し、通期の業績が黒字化したことを明らかにした。

売上高は1,110億600万香港ドル、純利益は23億4,500万香港ドル(約332億9,000万円)だった。2017年度は12億5,900万香港ドルの純損失を計上していた。

他社との競争激化や燃油価格の上昇、米ドル高といった厳しい環境の中で、新たな収入源の確保やネットワークの増強、業務効率化などの改革の成果が現れた形となった。中国本土の航空会社との競争激化による供給過多により、主要路線のイールドを押し下げた。

供給座席数は3.5%増加し、座席利用率は84.1%と0.3%減少した。上級クラスの堅調な利用や燃油サーチャージの増収により、イールド6.7%増加した。燃油費は前年から31.1%増加したものの、新機材の導入で消費量は減少した。さらに燃料ヘッジによる損失も減少した。

2018年には新たに、南寧、済南、ブリュッセル、コペンハーゲン(季節運航)、ダブリン、ワシントン、ダバオ、メダン、ケープタウン、徳島の計10都市への就航した。今年3月にはシアトル、4月には小松へとネットワークを広げる。コタキナバル、デュッセルドルフの2路線からは撤退する。

2018年末にはDHLインターナショナルからエアホンコンの株式を取得し、完全子会社化するとともに、エアホンコンとDHLインターナショナルはブロックスペースの15年契約を締結している。

2018年にはエアバスA350-1000型機を8機受領しており、2021年末までに20機に拡大する。エアバスA330-300型機3機と、ボーイング747-400BCF貨物専用機、ボーイング777-200型機、ボーイング777-300ER型機の計6機を退役させた。

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