成田国際空港の発着時間、午前0時までに延長へ

成田国際空港の発着時間の早期拡大に反対していた、千葉県山武市と横芝光町が受け入れる方針を表明したことがわかった。共同通信などが報じた。

空港周辺の9市町すべてが、10月末からの延長を認めたことになり、10月末からの発着時間延長に一歩前進した。近日中に国や成田国際空港と正式合意する。

現在、成田国際空港の発着時間は、原則的に午前6時から午後11時までに限っている。2本ある滑走路のうち1本を、2020年の東京五輪までに午前0時までに延長するとともに、午後10時以降の便数制限を撤廃するほか、悪天候時などの弾力的運用(カーフュー)を午前0時から午前0時30分までとする方針を示していた。

成田国際空港や国土交通省、千葉県、空港周辺9市町から構成される四者協議会では、2018年3月に成田空港のさらなる機能強化の実施に合意。A滑走路の夜間飛行制限の変更は、C滑走路の増設やB滑走路の延伸がされるまで、当面の間先行的に実施するとして、同年10月からA滑走路側の騒特法(特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法)防止地域内で内窓設置事業を開始している。

国の首都圏空港の需要予測では、3つの予測ケースのいずれも、2020年代に首都圏空港の発着回数が、現在の計画処理能力を超過する見通しを示している。これらの見通しは東京五輪開催決定後の状況変化、政府の訪日外国人旅行者数2,000万人目標、ピーク時間帯の集中などは考慮されていない。