ベトナム・ハノイ周辺の知られざる観光地を巡る(後編)【レポート】

午後2時、ランチ(小型船)に乗り移り、ハロン湾内に5つある鍾乳洞の中で最大の「スンソット洞窟」を探訪、1時間弱の鍾乳洞散策へ。

船に戻り、シャワーでリフレッシュすると、午後4時には再びランチに乗り込み、「真珠養殖場」の見学と「シーカヤック(有料オプション)」体験へ。

日が傾きはじめる午後5時頃、ルーフトップではシェフによる「クッキング・デモンストレーション」が行われ、希望者はベトナム料理の手ほどきを受けることも。ハロン湾の美しい夕景をバックにデッキには涼やかな風が吹きはじめ、船上はさらなるリラックス・タイムに包まれていく。

これらバラエティに富んだアクティビティはいずれも自由参加、船に残り、景観を楽しむ人もいれば、ビールグラスを傾ける人も。さらには希望すれば船内のスパ・ルームにてマッサージ・サービス(時間帯予約制)を頼むことも可能。アクティブに楽しむのも世界遺産の風景に心癒されるのも船内スパで身体ごと癒されるのもあなた次第というわけだ。

船内ではスタッフも放送もすべてが英語での案内、日本人旅行者は一抹の不安を覚えるかもしれないが、ことクルーズ旅においては、カタコトの日本語がラグジュアリーな雰囲気を壊してしまう面も忘れてはならない。日本語の通じない環境であっても乗員スタッフの折り目正しいホスピタリティと質の高いサーバントは安心感に繋がり、海の上の滞在という非日常性を色濃くしてくれる役割を担ってくれている。

陽が落ちるとディナー・タイムの放送が船内に流れ、促されるように各々がダイニング・テーブルに集う。夕食は西洋料理とベトナム料理からチョイスできる「ア・ラ・カルト・メニュー」、こだわってメインだけベトナム料理になんてワガママも聞いてくれるのだ。あるいは夫婦や友達同士で異なるお皿を選べば写真を撮る手が止まらないなんて悩ましい状態に。食後はカクテルやワイン片手にバー・ラウンジでピアノとボーカリストが奏でる音楽に身を委ねるか、クルーに釣り竿を借り、イカ釣りに興じても楽しい、なにせハロン湾の夜はまだまだ長い。

4日目、ホテルと同等のベッドでたっぷり休んだ朝にもアクティビティの用意が。午前7時半にランチで小島に上陸、小高い丘を目指し、軽いトレッキングで汗を流す。湾内に吹き込む朝の新鮮な空気をカラダに取り込み、生まれ変わった気分で船に戻れば、ダイニング・ルームでのブランチが待ち受けている。ブランチでエネルギーを入れ、身繕いをするとクルーズ旅にもエンディングの時が。世界遺産ハロン湾のクルージングをラストまで楽しみながら、港に帰り着き、キーを戻すとクルーズ旅からもチェックアウトとなる。1泊2日の船旅の短かさを恨む瞬間とも言えよう。

午前11時頃、ツアーバスはふたたび3時間半の道のりをハノイに向け、ひた走る。国立ドライブインでのトイレストップを挟み、午後2時半に新市街の「プルマン・ハノイ」へ再度チェックイン。ツアー一行は夕食ピックアップまでの時間を地元スパ組、軽食組、地元スーパー組などそれぞれに分かれ、短い時間を有効利用する。

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