乗り心地はほぼ新幹線? 青春18きっぷで東京〜名古屋間を移動する神ルートはこれだ

東京から名古屋まで行くのは、距離の割に値段が高い。東京〜大阪間であればLCCが飛んでいるので、安いときなら片道3,000円〜4,000円ほどで移動できる。しかし東京〜名古屋間にはLCCが飛んでいないため、そういった格安移動には向いていない。多くの人は新幹線を利用すると思うが、料金は片道で1万円程度かかる。飛行機の場合は、JALもANAも75日前に予約する最安運賃で羽田発が片道6,500円、成田発が片道6,250円となっている。空港まで別途運賃がかかるため、コストと時間的制約を考えるとやはり新幹線に軍杯があがる。バスで移動するのが最も安いが、長時間同じ座席に座っていることが嫌な人や、バス酔いが心配な人もいるだろう。そうなるともう残された手段は在来線しかない。日本全国のJR線が1日乗り放題となる「青春18きっぷ」を使って、東京〜名古屋間をできるだけ「楽」に移動する方法を試してみた。

青春18きっぷとは

青春18きっぷ

JR東海の公式サイトによると、日本全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席及びBRT(バス高速輸送システム)、ならびにJR西日本宮島フェリーに自由に乗り降りできるきっぷとある。「青春」「18」という名前のイメージから若者限定の切符なのかと思いがちだが、利用するのに年齢制限はない。ただ鈍行列車で長距離を移動することになるので、若者並みの体力や元気さが必要になるだろう。とくに東京〜名古屋間では、通常であれば静岡区間をほぼロングシートのみで移動しなければならない。このときほど静岡の横長さを実感することはないと思う。平成29年冬季発売期間は12月1日~31日、利用期間は12月10日~平成30年1月10日で、販売額は5回分で11,850円(1回あたり2,370円)となっている。

青春18きっぷの活用法として有名なのが、「ムーンライトながら」という東京〜大垣間を結ぶ夜行列車を利用する方法だ。しかし乗車中に日付をまたぐため、日付が変わる小田原駅までの切符を別途購入するか(片道1,490円)、2回分の青春18きっぷを消費しなければならない。割安に小田原駅に行くには、小田急電鉄を利用するという手(新宿〜小田原駅間は片道874円)もある。今回は別の方法で、比較的快適に東京〜名古屋間を移動するルートを紹介したい。

グリーン車を使い倒せ

グリーン車

■おすすめダイヤ
東京(15:27)〜沼津(17:45)/毎日運行

東海道線を走るJRの普通列車にはグリーン車の設定があり、青春18きっぷでもグリーン車の料金を支払えば乗車できる。グリーン券は休日や距離に応じて異なっており、料金は以下の表の通りである。

グリーン車料金

(画像はJR東日本公式サイトより引用)

グリーン券を車内で購入すると割高になってしまうので、券売機などで事前に買っておこう。せっかく青春18きっぷを使って料金を安く抑えているのに、余分にお金のかかるグリーン車に乗るのは本末転倒だと思う人もいるかもしれない。しかしグリーン車料金は51km以上はどれだけ乗っても一定であり、東京〜沼津間の距離は東海道線の中でもグリーン車を利用できる最長区間である126.2kmだ。このタイミングでグリーン車を使わずしていつ使うんだ、というほどのコストパフォーマンスである。

グリーン車

座席はリクライニングシートで足元も広々としているので、体感的には新幹線とあまり変わらない。またこのダイヤであれば後のホームライナー浜松3号にうまく接続できるので、途中の熱海などで途中下車する必要がなければ、なるべくこの列車に乗ろう。

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