日中友好協会駐日中国大使・程永華氏講演会全文(下) 「日中戦えば共に傷つく、中国恐怖・崩壊論は混乱の要因」

この場を借りて、みなさんの今後の対中交流について、2つ期待を申し上げたいと思う。

先ず、第一に、皆さんが中日関係の参加者として、これからただ眺めるだけでなく、中日関係にいかに良くなれるか、実際の参加者として両国の関係の対極を見極め、それぞれご自身の努力を通じて、両国関係の改善発展のために、積極的な役割を果たされるよう期待します。国の交わりは、民が相親しむ事にあるとよく言われますが、両国の人民が、各分野で交流を持続的に強化することを奨励して初めて、中日友好の真の本当の社会的基盤を築き、安定した友好の共通認識のコンセンサスを結集する事が出来ます。この面において言えば、中国からの訪日観光客が、年々増えております。昨年は、厳密的に言えば、中国大陸から637万人が日本に来まして、人数にしては、多分、全世界から日本に入った観光客の、分かり易く言えば、大体4分の1を占めまして、中国の観光客がですかね。しかし消費金額が、大体40%と言う計算になりました。しかも、私として良い傾向だと思いますのは、一時、何か、新聞で、何か変に書かれた、危ない一家だとか、そういう言葉がありましたけれども、勿論、買い物は、いろいろと自分の好きな物を、それぞれ引続き買えますけれども、しかし、中国の観光客のあいだで、流行り出した言葉、言い方が、あのディープジャパン、或いは体験型観光、いろんな言い方がありますけれども、要は、勿論、東京から、富士山を見て、或いは、京阪神に渡って帰るとしよう。そういういわゆるゴールデンルートが、だんだんと地方に拡散して、日本の文化を理解したい、より深い所で日本の文化を体験したい、そういう考えで日本に来る観光客が、だんだん増えている。そういう事を通じて、相互理解が深まるものと私は思う。しかし、国民の相互理解を深めるために、双方向の交流が必要となる。それに比べて、中国を、訪れる日本人の方、私が聞いているのは、ビジネスの客が、大体、横ばいとか、維持していると聞きますけれども、観光客は、ここ数年減りつつあると聞きます。勿論、昨年の後半から、中国側の統計でも、日本の政府観光局の方の説明でも、昨年後半から、日本から中国人の観光客も、戻り始めているという言い方を、使っている。ですから、相互理解、或いは、相互信頼を確立するために、先ず、両国の国民が、双方向の交流をしなければなりません。それを考えたりする努力が、必要となる。ですから、みなさんが、これから、ご自身の仕事、或いは生活の中で、出来るだけ多く、身の回りの人々に中国を紹介されるように、また、周りの方々が、一緒に中国を見て、そこで本当の中国の人々と接して、中国の発展に対して、よくご理解をいただき、それによって、中国に対して親近感、あるいは、中日両国の友好のための後継者、その橋渡し役を担うように期待しております。私等大使館も、ここ数年、日本の大学生を、毎日数百人いろいろ集めて、中国に派遣するように組織していますけれども、そこでも一番よく聞く話しは、その行く前の予想の中国或いは中国人と、行ってから、その後の分かった、中国のイメージ或いは中国人は、本当にすっかり違うという事をよく聞きます。ですから、本当に、やはりそういうFace to Faceの対面の交流が、一番大事だと思う。

第二に、皆さんが、それぞれの強みを生かして、中日両国の友好協力と互恵協力に役立つことを、出来るだけ多く進めて頂くようにと期待します。中国は経済の安定成長を図ると同時に、現在発展それから、経済構造の調整、そのグレードアップ、それから、消費の成長ポイントの育成、いわば国内消費の拡大、内需の潜在力を開放する事を通じて、実体経済の行動観を促進して参ります。今後5年間の間に中国は、8兆ドルの商品の輸入、6,000億ドルの外国投資の導入、それから、対外投資総額が7,500億ドルに達して、海外からも先ずは、中国人が海外に行く観光は、延べ7億人になる推測をしている。

これは、日本を含む世界各国が、対中の交流協力を強化して、また、互恵Win-Winを実現する為の、非常に絶大のビジネスチャンスになると、違いないと思う。皆さんが、中国との長期にわたる緊密な歴史文化の絆を上手く活かし、特に中国福建省との友好省県関係を活かして、中国経済の変換期、また、行動観を図るこういう重要な時期を上手く利用して、チャンスを掴んで、中国市場を積極的に改革し、協力の潜在性を探り、両国それぞれの発展に寄与すると同時に、中日両国関係の改善、発展のために、積極的な努力、役割を果たせるよう心から期待します。

長いあいだ、長い時間、お話しを申し上げまして、ご清聴ありがとうございました。

次に、沖縄県日中友好協会の設立を、改めて、心からお祝いを祝して、私の話しを先ず、これで、締めさせていただきます。有難うございました。

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