「大阪/関西〜奄美大島線、目標搭乗率は最低80%」 バニラエア・五島勝也社長【囲み取材一問一答】

ーインバウンドと言われている中で国際線が注目されているが、国内線を新たに作るというのは、国内線はビジネス的に重要か。さらに今後も国内線を増やしていく展開は考えているか。
訪日需要、昨年1年に2,400万人超えた、政府も2020年には4,000万、2030年に6,000万という目標を持っている。日本がアジア、世界の皆さんから魅力あるところで、インバウンド需要は日本を活性化していく大事な起爆剤。我々も2013年から就航しまして、当初から成田〜台北線も充実させてきている。そういう意味で我々にとって国際線は大切な路線だが、昨今かなり多くのLCCも含めて路線に参入してきた。例えば日本と台湾間はものすごく増えた。いわゆるフルサービスキャリアも競争が東南アジアで厳しいので、供給量を日本線に振り向けて安い運賃を提供している。国際線は昨今競争厳しくなってきた。国際線は我々として大切な路線ですからしっかりやっていくが、同時に国内線でもまだまだ安い運賃を提供することで、もっともっと新しい需要が作れる路線がある。そういう路線は開設していきたい。国内線、国際線両方やっていくというところ。

ーLCCが日本人にとって旅行しやすく。
LCC元年が2012年で、ピーチ、ジェットスター、我々前身の会社が入っていった。それでもまだ国内線シェアで10%を超えるくらい。まだまだLCCのシェアは小さいですし、もっと我々LCCがお求めやすい運賃を提供することで、もっとたくさんのお客さんがより飛行機を使って旅行するチャンスがあると思っている。海外の事例みていてもそうですし、ぜひここは期待したい。これからも伸びていくエリアだと思っている。合わせてインバウンドの皆さんも来られてから国内を移動したいという需要もあると思う。我々も国内線しっかり取り組んでいこうと思う。

ー既に関西にピーチという大きなLCCがある中で、バニラエアは関西圏でどのような存在になっていきたいと考えているか。
奄美大島線、関西から19年ぶりに復活となるが、ユニークなところ、特徴あるところにぜひ飛んでいきたい。我々はレジャー・リゾート路線を中心に路線ネットワークを張っていきたいと言っていますので、そういう路線を中心にやっていきたい。そういう意味では先般発表した関西から函館線も初めて、食の文化、観光地ですので、まだ既存でないような路線もやっていきたい。

ー奄美大島での宿泊施設、レンタカーの受け入れ体制が問題になった。10万人がまた増えると再燃する可能性があるが。
成田線就航当初はそういう心配もありましたし、実際に夏場に多くの人が行ってしまって少し足りないんじゃないかという話もあった。今はレンタカー会社が新しくできて、台数も増えて非常にいい。特に昨年の夏、8月、成田線は1日2便飛びました。それでも車も足りましたし、一応宿泊施設もあったということで、我々が関西線を開いた基本的には数的には足りている。ただしもっと充実していただきたいし、取りやすさ、飛行機を取る時に合わせてホテルをきちんと取れる、そういった環境を作っていただくお願いはやっている。今後も地元の皆様に話をしていきたいと思う。

空港ターミナルも充実させるということで拡張の計画も進んでいる。非常に使いやすさ、世界遺産登録で世界からお客様がいらっしゃると思っていますので、そういった充実も期待されている。我々は環境が整いつつあるという認識でいる。

ー国外より国内の旅行に日本人の意識が向いているという話もある。
そもそも日本の国内需要はどうしても人口が増えないので大きく伸びが見込めないという中で、LCCがお求めやすい値段を出すことによって、新たに行ってみようじゃないかという新しい需要を開拓していきたい。国内線についてはこういう値段を出すことでご旅行をしていただけると思う。

問題は国際線の方。結構インバウンドが目立っているが、本当は日本人にもっと世界を旅していただきたい。特に若い方ですね、若いうちに海外に出て刺激を受けて、日本をどう見ているのか、現地の人はどんなことを考えているか、言葉、文化、異文化を知る。これによってこういったことを勉強して、将来こういう仕事をしたいという夢膨らむと思っている。我々としては台湾は1万円を切る値段で行けるので、私が学生の頃にはそういうことはなかったですが、ぜひLCCが折角アジアを中心にたくさん飛んでいますので、特に若い方を中心に出かけて頂きたい。成田空港からセブ線、昨年12月25日に新たに就航した。ここは海のリゾートもあるが、英語の勉強もするところ。ぜひ15,000円からで提供しているのでどんどんお出かけしていただきたい。

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