旧常磐交通自動車と関連会社、特別清算開始決定 負債総額約70億円

東京商工リサーチ

東京商工リサーチによると、浜通り旅客運送と関連会社のカタハマ商事が、7月21日、福島地方裁判所いわき支部より特別清算の開始決定を受けた。負債総額は2社合計で約70億円。

浜通り旅客運送は旧常磐交通自動車、カタハマ商事は旧常交整備。浜通り旅客運送は福島・浜通り地区一円の路線バス事業を主力に展開し、2000年3月期は売上高70億7,300万円を計上。同社を中核企業として常磐交通グループを形成し、最盛期にはグループ企業は47社、売上高は200億円を超えていた。

景気低迷や利用者の減少で売上が落ち込んだほか、積極的な多角経営が負担となり、グループ企業の統廃合や資産売却を行っていたものの、抜本的な改善には至らなかった。路線バス事業など全ての営業権を別会社に譲渡した上で、不動産賃貸業などに業態変更を行っていたものの、今年2月には会社分割で運送業への人材派遣業や不動産賃貸業務を別会社に譲渡していた。